R1-Z(その65・・・テールカウル修理)2021/1

転倒させてバラバラにしてしまったテールカウルを修理します。
当初はABS樹脂棒とヒートガンを使い、破片同士の溶接にチャレンジすることを考えていました。
しかしWebで調べたところ、アセトンで接着をされている方が多いようなので、それを真似してみました。
結果としては、アセトンでの接着はかなりおすすめです。
カウルの素材のABSはアセトンによく溶けるので、破片同士が溶け合ってしっかり接着されます。
以前は田宮模型のプラモデル用接着剤を使いましたが、それよりも良さそうです。

ステッカー剥がし。
いずれ塗り直すこと、ステッカー貼り付け部分にも亀裂が入ってしまったことから、剥がします。
しかし相手は年代物、おそらく30年経過のステッカーです。
ヒートガンで暖めながら剥がそうとしましたが、千切れてしまいます。
スクレーパーも使いながら剥がしました。

ステッカーを剥がした状態。
えっ、バラバラのこれを直すの!?、と言われそうです。
ヤフオクとかを見ると、亀裂はあってももっと状態の良い物が出品されています。
それを落札して直したほうが楽かもしれませんが、そこは趣味の世界、手間はかかっても直します。

割れた部分。
左上の2個の小さな破片も転倒した時に現場で拾いました。
小さな破片でも有った方が修理は断然楽なので、無理の無い範囲で拾ってきましょう。
カウルごと交換なら別に関係ないのですが。

断面の整形。
割れた断面同士がぴったりくっつくように断面を整形します。
きれいに割れた部分はそのままでもぴったり合いますが、むしれたような部分があると合いません。
断面同士がぴったり合うのが大事なので、出っ張った部分は削り取ってしまいます。

アセトンを使った接着。
まずは破片同士を合わせておいて、アセトンを流し込みます。
十数秒経って断面が溶けてきたところを見計らって、グイッと突き合わせ、
しばらくそのまま保持しておけば接着されます。
手前に写っているのは、スプレーに付属してきたノズルのパイプです。
スポイトが手元になかったので、これをスポイト代わりに使ってアセトンを流し込みました。
使い方はストローの端を指で押さえて水をくみ上げるのと同じです。

接着面。
溶けたABSがはみ出ていますが、塗装前に削るので問題ありません。
むしろはみ出し気味の方が強度は高いはずで、パテ埋めの量も減らせます。
乾燥時間ですが、私の場合は丸2日位かと思っています。
丸1日経過後では、溶けたABSにまだ柔らかさがありました。
2,3日放置しておけば良いでしょう。

穴開き箇所。
全体の接着はしましたが、破片がなくなってしまった部分には穴が残ります。
次はこれを塞ぎます。

購入して用意したABS板。
これを穴の形に切り出して接着して塞ぎます。
厚さは1,2,4mmの3種類で、場所に応じて使い分けます。
色はつけられていない「ナチュラル」というもので乳白色です。
カウル修理以外の工作に使うため、2mmだけは黒も合わせて買いました。

購入先はこちらです。
厚さの種類が多く、手頃なサイズで購入できるので利用してみました。

穴に合わせて整形中。
やすりやカッターで削って合わせます。
穴を埋める板は小さいので、先に切り出してしまうと扱いにくくなります。
そこでまずは棒状に材料を切り出した後、出来るだけ形を合わせておき、最後に切り離しました。
ちょうど角の部分に穴があいてしまっているので、ABS板も角に合わせて曲げましたが、
曲げる作業も切り離す前に行いました。

曲げるには半田ごてを使いました。
しかし、半田ごて本来の使い方ではなく、こて先を使えば傷めてしまい、
半田付けに使えなくなってしまいます。
そこで、持ち手寄りのヒーターに軽く接触させて温めて曲げました。

切り出した接着前のABS板。
気分は歯の詰め物を合わせる歯医者です。

接着完了。
切り出したABS板が少々きつくても、アセトンで溶けるので、
溶けてきたころに押し込めばぴったり収まります。

補強。
つなぎ合わせた部分の外周は、裏側から2mmの板を貼り付けて補強しました。
貼り付け部は事前にペーパーで塗装を剥がしておきます。
写真左下の部分は薄い上に力も集中しやすい形で割れやすいので、補強が役立ってくれそうです。
ヤフオクで出品されている中古品も、ここが割れているものが多いです。

欠けてなくなっている部分。
本来は赤線の部分に中央のカウルの爪が引っ掛かるのですが、欠けてなくなっています。
今回の転倒以前からですが、この際なので直しましょう。

接着前の整形。
割れた断面への接着では強度が出しにくいので、ばっさり削り取ってしまいます。

接着用のABS板の切り出し。
厚さは2mmです。

接着完了。
固まったら削って整形します。

割れていない右側との比較。
遜色なく仕上がりました。
裏側から補強をあててさらに強くしようかとも考えたのですが、やめておきました。
しっかり接着できていること、頑丈になりすぎて次回転倒時?に他の部分にダメージが及ぶのを避けるためです。
力がかかったときにこの接着部が外れてくれれば修復は簡単に済みます。

右側テールカウルの欠け。
今回は左側に転倒させたので、破損したのは左側のカウルです。
しかし、右側も以前からこの部分が欠けていたので同時に直します。
写真上側が左側カウルで、これが本来です。

型取り。
欠けていない左側カウルの形を、ABS板になぞって写しとります。
板の厚さは欠けた部分と同じ4mmです。

切り出し。
材料が厚く曲線切りなので糸ノコを使いました。

整形。
小型ベルトサンダーで整えます。
組やすりでも出来ますが、時間がかかります。

接着。
カウル側も削ってぴったり合うようにしてから接着すれば完成です。

復元が済んだテールカウル。
形としては元通りになりました。

車体への復元。
問題なく取り付けられました。
しかしさすがに亀裂が多く目立つので、みすぼらしいです。
塗装して綺麗にすることにしますが、今は1月であまりにも寒く塗装には不向きです。
春になって暖かくなったら塗装を考えましょう。

全体。
カウルの塗装を除けば、残る修理は割って壊した左ミラーの交換だけです。
一旦ですが、やれやれです。
やっぱりこけちゃいけませんね。
無事に帰宅する人が一番カッコ良いのです。


ヤフオクを眺めていたら、亀裂が少なく、欠けの無いテールカウルが出品されていました。
冗談半分で入札していたところ、落札出来てしまいました。

落札したテールカウル。
中央部に大きな割れがあるためか、落札額は420円でした。
送料は1958円、安くはありませんが大きいので仕方ないか、と思いたいところでしたが、

欠けていた取り付け部を接着修理。
出品中の写真ではここは折れていませんでした。
ところが梱包が適当でプチプチでくるんだだけで箱詰めされてこなかったため、欠けて届いたのでした。
送料しっかり取ってるんだからちゃんとしてよ。

亀裂の修理。
例によってアセトンを流し込んで直します。

裏側の補強板。
貼り付け方法をちょっと変えてみました。
使ったのは1mmのABS板です。
まずは切り出したABS板を5分ほどアセトンに浸けておきます。
溶けて柔らかくなったら引き上げて貼り付け、ゴム手袋を着けた手でならすように押さえました。
こうすることで周囲との段差が滑らかに仕上がりました。

修理完了。
亀裂部はタッチペンで補修しました。
破損箇所が少ないだけあって、こちらの方が綺麗な仕上がりです。
最終的に塗装すれば、どちらも外観上は同じでしょう。
しかし塗装するまでは綺麗なこちらを取り付けておくかもしれません。

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