1-16 本番機製作(前編)

 試作機の設計と製作を経て回路や部品の構成、プログラムが決まりました。ここからは実際に使用する本番機の製作記録です。

 2022年も早くも2月中旬。3月にも再開されそうな練習会に間に合わせるべく日々少しずつ作業しました。

基板の塗装。

 表示コントラストを高めるために表面を艶消しの黒色に塗装します。裏面の銅箔面には塗料が回りこんで付着しないようにマスキングテープを貼っています。基板そのものは試作機と同じ物です。

ハンダメッキ線の配線。

 これはLEDの部分だけ完了した状態。配線経路を追いやすいように極力表面に配線していますが、一部は裏面に逃がしています。

 最近は中国の業者に発注すると専用基板を安く作れるらしい。専用基板ならこの面倒な作業は不要です。欲しい方が何名かいるようなら設計して発注、頒布しようかな?

LEDのハンダ付け。

 LEDは基板から3mmの隙間を空けてハンダ付けしました。ハンダ付け時の熱による過熱を防ぎ、ハンダメッキ配線とのクリアランスを確保するためです。そのため3mm角のプラ棒をLEDと基板の間に挿入して位置決めしておいてハンダ付けしました。ハンダ付け後にプラ棒は取り除きます。

 ハンダ付けしたLEDは合計106個。単調で少々面倒な作業ですが、カタチになってくると楽しくなってくるというもんです。

定電流IC。

 LEDに流れる電流を制御するための小型チップ部品です。基板の表面には取り付けられないので、裏面に取り付けました。

 この部品の長さは2.5mmほど。チップ部品としては比較的大きいものの、老眼の目にはきびしいハンダ付け作業でした。

点灯テスト。

 今回使用したLEDの光度は75000mcd(ミリカンデラ)。試作機のLEDでは3000mcdだったので強烈に明るい。真正面から直視しようものなら目がくらみます。「目がぁ、目がぁ~」(再)

マイコン、LED駆動用IC、時間の基準となる水晶発振器など。

 LEDに続いてハンダ付け。手前の6本のピンはパソコンと接続してプログラムを書き込む時に使います。

LEDへの拡散キャップの取り付け。

 今回使用のLEDはかなり高輝度です。しかし高輝度といっても指向性が強く、真正面以外を照らす光は弱めです。そのままでは斜め方向からは表示が見えにくくなってしまいます。そこで光を拡散させるキャップを取り付けます。取り付けといっても被せるだけなので作業としては簡単です。あまりきつくないので衝撃などで外れてしまうことがないと良いのですがどうでしょう???

 完成した基板。

 電源供給のUSBケーブルとセンサーの線も接続して完成しました。動作テストも問題ありません。試作機よりもすっきりと洗練した感じに仕上がったのでニヤニヤ。自画自賛ですな。

 これを収めるケースの加工などに移ります。後編へ続く。