整備が完了した部品類を車体に戻していきます。
普通はサクサクと作業は進むはず、なのですがそうはいきませんでした。やっぱり。
車体に取付ける主な部品。
キャブレター取付け。
エンジン側の取付け面を整え、先日作成したガスケットをセットします。
上のタペット調整穴のカバーからオイルが漏れていたのでチェックすると、
カバーが締まっていませんでした。
点検した後できちんと締め付けなかったのか?
キャブレター取付け完了。
チョークレバーのリンクが錆で固着していて長さの調整が出来ないのですが、
適切な長さで固着しているせいで、調整不要でした。
固着しているのは気に入らないですけど。
アクセルワイヤーの取り回し。
長いです。長すぎです。
アクセルから分岐部までは製作されたものだったのですが、
長さの設定が適切でなく長すぎます。
メンテナンスしたので操作自体は滑らかで引っかかりもありませんが、
後日再製作することにします。メーカー販売は中止になっています。
書類入れ取付け。
取り付けボルトは新品交換です。
ちなみにこういった強度が必要でない部分の取り付けボルトは汎用品も使っています。
ただし、汎用品を使うのはM5とM6のみです。
理由の1つは、M8は太く、強度が必要とされる場所に使われていて汎用品への置き換えは危険なこと。
もう1つは、頭の対辺寸法が13mmになってしまうことです。
車・バイク用の純正M8のボルトの対辺寸法は12mmが一般的で、
対辺寸法13mmのボルトを混ぜたくないのです。
セレン整流器の取り付け、を一旦取りやめ。
元々は矢印位置のフレーム穴に固定されていたのですが、
整流器のステーの形状がどうやっても合いません。
この整流器がCL用でないのかも?と考えて調べたのですが、どうやらCL用でした。
さらに調べたところ、取付け場所が違っていました。
・・・まだまだ楽しませくれるぜ。
プラグ交換。
新品の8番のプラグに交換。
元々は6番がついていました。
プラグの取付け。
鉄則。
最初は手先の力だけで回してねじ込んでいき、最後の締め付ける段階だけハンドル類を使います。
これを守らないと大変なことになります。
ネジ山がかみ合っていない状態でプラグを無理矢理ねじ込んでしまうと、ネジ山を傷めてしまいます。
プラグの雄ネジは硬いスティール製、ヘッド側の雌ネジは柔らかいアルミ製なので、
ヘッド側のネジ山が傷んでしまいます。
最悪の状態ではヘッドを降ろして雌ネジの修正や修理が必要になってしまいます。
大きな力を発生させるハンドル類を最初から使ってしまうと、ネジ山が正しくかみ合っていないことに気付きにくいのです。
ねじ込みはじめは手先の力だけで感触を確かめながら回します。
正しくねじ山がかみあっていれば、プラグのワッシャーが接触するまではさほど大きな力は必要ないはずです。
ハンドルを使わなければ回せない状況でも、力を込める必要があるのは最後だけです。
メンテナンス初心者向けの作業としてプラグ交換が紹介されることが多いのですが、
失敗すると大変なことになるので安易に行うのは避けるべきではないかと思います。
イグニッションコイル・プラグキャップ取付け。
クラッチケーブル取付け・調整。
クラッチレリーズ部にグリスニップルがついていて、内部に給油出来る構造になっていますが、
グリースガンで加圧してもグリスが入っていきませんでした。
詰ってしまっているようです。
本来ならば分解清掃してグリスアップするのですが、サイドカバーを取り外さないと作業できません。
そのためにはガスケットなどの準備が必要です。
仕方ないのでレリーズの隙間からスプレーグリスを吹きましたが、摺動部まで届いていないかも。
・・・やはりいずれはエンジンを降ろしてしまった方が良さそうです。
スプロケット部のカバー取付け。
カバーの内側は清掃済みです。取付けビスは新品に交換。
このカバー、きれいにバフ掛けしてあります。
見た目をきれいに見せるためのバフ掛けより他にすべきことがあるだろ!と、
ちょっとイラッとしてしまいます。
クラッチの調整・動作確認。
操作フィーリングは、・・・ヒドい。レバーを握るとザラザラした感触があります。
原因はケーブルが錆びてしまっていること、(おそらく)レリーズ部の潤滑が不十分なことの2点。
ケーブルについては純正部品が販売中止なので仕方なく元々の物を
清掃給油して再使用していますが、リプロ品や加工した他車種の物に交換しましょう。
レリーズについても分解してメンテナンスしたいです。
ホース類の取付け。
3種類、燃料コックからキャブまでのホース、ヘッドカバーのブリーザーホース、
キャブのオーバーフローパイプホースを接続します。
ヘッドカバーのブリーザーホースは元々付いていませんでした。
燃料コックはタンクのメンテナンス中のため仮組みです。
ホースはキャブの内側を通した方がすっきり収まるとは思うのですが、
チョークのリンクなどに干渉しそうなので外側を通しています。
ところでこのバイク、燃料コックが車体右側についています。
走行中にメインからリザーブへ切り替えの操作を行う場合にはアクセルから右手を離さなければなりません。
現代では例外なく左側になっていると思いますが、昔は右側が一般的だったのでしょうか?
キースイッチ、ホーン取付け。
キースイッチ、ホーンの取り付けボルト。
2本のボルトのうち1本は長くてネジ山が不必要に飛び出してしまいます。
また適当なボルトを使ったのかと思ったのですが、パーツリストで確認すると、
タコメーターケーブルのホルダーが共締めされる分、長いボルトの設定となっているようでした。
兄弟車のCB125にはタコメーターがあり、CL125にはないので不必要にも思えますが、
クラッチケーブルをガイドするために使っていたのでは推測します。
ホルダーは無くなってしまっていますが、クラッチケーブルのガイドは必要なので製作しましょう。
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製作したクラッチケーブルのガイド。
直径3mmのSUS棒を曲げて作りました。
熱収縮チューブを被せると純正っぽく見えます。
セレン整流器の取り付け(再)。
フレームの矢印の穴が正解でした。
ステーとフレームの凹凸が一致します。