アイドリングが安定しません。
ポイント周りはチェックしていなかったこともあるのでチェックしましょう。
ポイント。
これぞ旧車、という感じです。
以前にもここまでの目視点検だけはしていますが、目立った損傷はありません。
ポイントの隙間チェック。
カムが乗り上げた状態(=ポイント接点が開いた状態)の隙間をシクネスゲージで測定します。
サービスマニュアルの指定は0.3~0.4mmですが、0.15mm程度しかありませんでした。
指定値に調整しただけでアイドリング回転数が上昇しました。
隙間が小さすぎたようです。
ガバナーのチェック。
順番が逆になってしまいましたが、ガバナーもチェックします。
ガバナーは遠心力を利用して回転数の上昇に合わせて点火タイミングを早める装置です。
全体に動きが悪くなっているので、外してメンテナンスしましょう。
取り外したガバナー。
上の2枚の写真を見て、オヤッ、と思った人は相当鋭いです。
2本のスプリングの線径が異なっていました。
ガバナーはアッセンブリーでしかパーツ設定がないので断言はできないのですが、
Webで調べると2本のスプリングは同じ物でなければならないようです。
動作から考えても同じであるべきです。
推測するに、スプリングが折れた、または分解時に紛失してしまったために
適当なスプリングをあてがったのはないでしょうか???
2016/3/19追記
部品取りの他エンジンの物も、2本のスプリングは異なっていました。
もともと異なっているのが仕様のようです。
ガバナーの分解。
一旦分解洗浄してからグリスアップして組立てます。
ウエイトの軸部のグリスは付けすぎても飛び散るだけなので控えめにしました。
整備完了。
本当はスプリングを正規の物にしたいのですがこのまま組みます。
点火タイミングの確認。
テスターをつないで確認します。テスターは導通チェックモードにしておくと
音で確認できるので便利です。
点火タイミングの確認結果。
意外なことにほとんどずれていませんでした。
フライホイールマグネットのFマークが目印を通過する位置でポイント接点が開閉すれば良いのですが、
写真のようにズレはわずかだったので微調整だけしました。
ポイント隙間の調整とガバナーの分解整備、点火タイミングの微調整を行ったわけですが、
以前よりアイドリングが随分安定しました。
ただ、それでも若干上下します。
原因は、ガバナーのスプリング内の1本が弱い物のせいではないかと推測しています。
ヤフオクなどで気長に探しますか。