CL125 その77 腰上 部品選択・洗浄

腰下に引き続き、腰上部品も選択して洗浄します。

腰下構成部品。

カムシャフト、ロッカーアーム、カムチェーン、バルブ、バルブスプリングなど。

左側が元エンジン、右が部品取りエンジン。

カムシャフト比較。

拡大。

程度は似たようなものでしたが、わずかに傷みが少なかった

部品取りエンジンのカムシャフト(右)を選択。

ロッカーアーム。

元エンジンの物は、摩耗により明らかな凹みがあります(左)。

部品取りエンジンのロッカーアームを選択。

カムチェーン。

なぜか元エンジンの物は固着している部分がありました(上)。

伸びもわずかに小さかった部品取りエンジンの物を選択(下)。

バルブスプリング。

バルブスプリング自由長測定。

部品取りエンジンの方がへたっていないようで、少し長めでした。

しかし自由長を測定してみると30.5mmで、使用限度の31mmを下回っていました。

新品が入手できるなら交換したいところです。

吸・排気バルブ。

どちらも酷くカーボンが付着しています。

特に排気バルブには石のように硬いカーボンが付着しています。

このままでは判断しようがないので一旦洗浄して、摩耗を測定して選択することにします。

選択した部品。

これから洗浄します。

サンエスK1での洗浄。

少し前に灯油での洗浄も試してみましたが、やはり洗浄力は今一つだったので、

サンエスK1で洗浄します。

洗浄力を上げるために、IHクッキングヒーターで加熱してしまいます。

料理以外で、しかも大きなトレーを載せて使うのは禁止事項なので、

真似る方は自己責任でお願いします。

防錆。

水溶性洗浄剤で洗浄した場合、メッキ処理されていない部品は錆びてしまうことがあります。

そこですぐにラスペネなどで防錆しておきます。

洗浄完了。

バルブのカーボン除去。

サンエスK1を使っても、バルブのカーボンはほとんど落ちなかったので、

ワコーズのリムーバーに浸けてみました。

カーボンの削り落とし。

・・・リムーバーに丸1日浸けてもやっぱりカーボンは落ちませんでした。

仕方ないのでスクレーパーなどで削り落とします。

それでもなかなか落ちません。

ドリルに加えて回転させながらサンドペーパーで削るしかなさそうです。

シリンダーヘッドのプラグネジ山清掃・修正。

以前に書きましたが、シリンダーヘッドは元エンジンの物を使います。

プラグが入りにくくなっていたので、プラグタップを通して清掃・修正します。

ネジ山がむしれたりしないように切削油を付けながら作業します。

発生したカエリ。

タップを通した後、カエリが発生しました。

プラグはスムースにねじ込めるようになりましたが、

カエリがあるとプラグの座面が密着しません。そこで、

カエリの除去。

面取りカッターでカエリを除去します。

大きく面取りしすぎると、今度は逆にプラグの座面が接する場所がなくなってしまうので、

わずかにしておきます。

面取りカッターを使用すると、少しネジ山にカエリが出るので、再度タップを通しておきます。

シリンダーの選択。

内面の状態はあまり差がなかったので、

外側の腐食の少ない元エンジンの物を使うことにしました。

これでエンジンの全部品の洗浄、選択が完了しました。

部品発注、加工依頼、組立てに移っていきます。