CL125 その90 ピストン・シリンダー組込み

ピストンをコンロッドに組み付け、シリンダーも組みます。

クランクケースのシリンダー座面のチェック。

毎度毎度の作業ですが、カエリやバリがないかオイルストーンで

チェックします。

コンロッドへのピストンの組込み。

サークリップをクランクケース内に落とすと一大事です。

開口部はウエスなどで塞いでおいてから作業します。

ピストンの向きは、▲矢印を排気側に向けます。

サークリップの組込み部拡大。

サークリップの開口部は、ピン穴の切欠きとずらしておきます。

万が一外れたらエンジンブローするかも。

ノックピン組込み。

錆び・固着防止を目的に、スレッドコンパウンドを薄く塗布。

シリンダーベースガスケット組込み。

スタッドボルト。

腐蝕の酷かった1本は新品交換。

長さ違いで2種類あるので要注意。

スタッドボルトのセット。

スタッドボルトセッターでねじ込みます。

シリンダーの洗浄。

ボーリング加工時の切り粉が付着している可能性もあるので、洗浄しておきます。

加工後に洗浄されたようで、ほとんど切り粉は出ませんでした。

スリーブ下部のOリング組込み。

ここに限った話しではないですが、Oリングを軸状の部品に組込む時は、

オイルを少し塗ることでねじれを防ぎます。

シリンダー内面へのエンジンオイルの塗布。

ピストンの挿入を楽にすること、初期潤滑をすることを目的に、

内面に薄くエンジンオイルを塗っておきます。

シリンダー組込み前の最終確認。

チェック項目は以下。

しっかり確認しましょう。

ノックピンは入れたか?

シリンダーベースガスケットは入れたか?

ピストンの向きは良いか?(▲矢印が排気側)

ピストンピン固定のサークリップは入れたか?、合口位置は良いか?

ピストンリングの合口はそれぞれずれているか?

オイルリングのエキスパンダーリングの合口が重なっていないか?

ところで、ピストンリングの合口位置について。

それぞれをずらすようにサービスマニュアルに指示があります。

どのメーカーのどの車種でも同様です。

しかし、エンジンが稼働すると、リングそれぞれがバラバラに回転してずれていくので、

あまり意味はない。と、エンジンの研究室に所属していた友人から聞いたことがあります。

2ストと違ってリング位置を規制するピンがあるわけではないので、私もそう思います。

シリンダーの組込み。

ピストンリングを圧縮しつつ、慎重にシリンダーを下ろしていきます。

シリンダー組込み完了。

ピストンリングコンプレッサー無しでも、ゆっくり慎重に作業すれば組み込めますが、

有った方が楽です。

ヘッド組込み待ちになったエンジン。

早くヘッドが戻ってこないかなぁ。