CL125 その3 スロットルワイヤー取り外し・圧縮測定他

整備開始です。

まずは切れてしまっているスロットルワイヤーを修理して、

エンジンを始動させて状態を確認することにします。

コンプレッションも測定してみます。

また、不安だらけのブレーキでは試乗もできないので、ブレーキ周りの点検もしていきます。

フロントブレーキはワイヤー式なので、プチっと切れれば最期です。

シート持ち上げ。

このバイク、シートに鍵はありません。シート左下のレバーを操作すると、

ロックが解除されて持ち上げることができます。

シートの裏にはつっかえ棒が収納されていて、シートを持ち上げたままに出来ます。

なかなか便利な設計です。

タンクを外した状態。

シートを持ち上げ、ガソリンコックの燃料ホースを取り外し、

タンク後方のボルト2本を外せばタンクを取り外せます。

うーん、楽です。楽すぎです。それに比べてZX-14Rは・・・比較しちゃいけないか。

点火系を観察。

プラグキャップだけでなく、プラグコードも交換したいと考えていたのですが、

プラグコードはイグニッションコイルにモールドされていて、

コードを取り外すのは難しそうです。

プラグキャップだけの交換にします。

左側面より。

スロットルワイヤーを取り外します。

右側ハンドルスイッチボックス。

分解してスロットルとワイヤーを外します。

ここで気が付いたのですが、このバイク、スイッチボックスのハーネスが

ハンドルの中を通っています。

ハンドル周りがすっきり見えるのはこのせいでした。

手がこんでますねえ。今では見かけない作りです。

キャブからのワイヤー取り外し。

キャブのトップキャップを手で緩めて外します。

ワイヤー取り外し完了。

分岐部で切れてしまっています。

分解してみることにします。

キャブの観察。

このキャブ、本当の「チョーク」付きです。

バイクで本当のチョークを見るのは初めてです。

レバーを操作するとキャブの入り口が塞がれてガスが濃くなります。

冷間時にガスを濃くして始動しやすくする機構の事を一般的にチョークと言っていますが、

本当の意味でのチョークはこのキャブのように流路を狭くしてガスを濃くする機構です。

ほとんどのキャブについているのは、濃い燃料を送るための別流路を使う「スターター」なのですが、

一般的には全てチョークと呼ばれています。

フロート室のガソリンをオーバーフローさせて濃くする「ティクラー」という物もありますが、

さすがにバイクでは見かけたことがありません。

消防ポンプについていたりしますが、使いすぎると逆にカブらせてしまい扱いが難しいので

大昔のバイクにしか使われていないようです。

左側気筒のプラグキャップ。

ねじ込まれているはずのプラグコードから簡単に外れてしまいました。

プラグコードを少し切り詰めてねじ込み直せば使えなくはないのですが、

プラグ挿入部のゴムシールが破損しているので交換します。

このままでは雨で濡れるとリークして失火してしまいます。

エアクリーナーエレメント。

当時物でしょうか?相当古そうです。

交換したいですが、部品入手できるか分かりません。

分解して内部のフィルターを入れ替えれば何とかなるかな???

ちなみにサイドカバーはゴムグロメットに差し込まれているだけなので、

真っ直ぐ慎重に引き抜けば外せます。

プラグ。

標準はD8HSのはずですが、D6HSが付いていました。

標準に戻します。

圧縮測定。

左右揃っていて、左右とも850kPaほどでした。

低いですが、絶望的な値でもない、といったところでしょうか。

バッテリー電圧の測定。

この車両、6V電装です。バッテリ電圧は5.98Vなので、12Vに換算すると11.96Vになります。

少し低めですが、絶望的な値でもありません。

水も減っていないのでとりあえず使うことにします。