国産の新品タイヤには、黄色い点が1箇所ペイントされています。
これは、「軽点マーク」というもので、タイヤ単体で最も軽い位置を示しています。
タイヤが組み込まれるホイールはエアバルブが取り付けられている位置がその分最も重くなるので、
タイヤの軽点をホイールのエアバルブの位置に合わせて組めば、最小のウエイト量でバランスがとれるわけです。
バイク店やタイヤ専門店は、一般的にこの方法でタイヤを組み込んでいます。
サービスマニュアルでもこの方法が指示されています。
・・・って、本当にそれがベストなのか???、ということで実際に調べてみました。
結論を書くと、必ずしもホイールのエアバルブの位置が最も重いわけではありませんでした。
軽点をバルブ位置に合わせるのが必ずしもベストではありません。
ウエイトを最小量にしたいのであれば、ホイール単体でバランスをチェックして、
最も重い位置を調べておき、そこにタイヤの軽点を合わせて組む必要があります。
軽点マーク。
ちなみに国産のブリヂストン、ダンロップにはありますが、ミシュランにはついていないらしいです。
私自身はミシュラン製タイヤを購入したことがないので未確認なのですが。
問題にならないほどバランスが良いか、最終的にウエイトでバランス取りするから不必要と
考えているかのどちらかということでしょうか。
・・・多分後者だと私は勝手に想像していますけど。
R1-Zのリアホイールを単体でバランス測定。
写真の様に、エアバルブ(矢印)とは全く関係の無い位置が重く下にきています。
以前、セオリー通りにこのホイールのエアバルブの位置にタイヤの軽点マークを合わせて組みました。
ホイールの最も軽い位置の近くにさらにタイヤの軽点マークを合わせて組んだことになります。
その結果、ウエイトを40gもつけてもバランスしませんでした。
これは極端な例(バランスがハズレのホイール?)かもしれませんが、こだわる人は
ホイール単体でバランス測定をして最も重い位置を調べ、そこにタイヤの軽点を
合わせて組めばウエイトの量を最小に出来ます。
R1-Zのフロントホイール。
少しズレがありますが、こちらはエアバルブの辺りが一番重かったです。
どの位置が実際に最も重いかはホイール単体で測定してみないと分かりません。
もう1台の所有バイクであるZX-14Rの前後ホイールでも測定してみたところ、
最も重い場所は、やはりエアバルブの位置とは無関係でした。
エアバルブ以外の位置が重くなるのは、ブレーキディスクのアンバランスの影響もあるかもしれません。