ユーザー車検手順まとめ

2022/3 新規作成

2023/9 更新 ※編集中※

 松本自動車検査登録事務所でユーザー車検(継続検査)を受ける場合の手順について書いています。

 全国どこの事務所でも基本的には同じはずですが、微妙な違いはあるかもしれませんのであしからず。

松本自動車検査登録事務所。

 この向かい側に検査ラインの建屋があります。

1.車検当日までの準備

①車検の予約

 継続車検は車検満了日の1ヶ月前から受けることができます。インターネット予約します。

   自動車検査インターネット予約システム(自動車技術総合機構)

 予約システムを初めて利用する場合はユーザー登録を行います。

 ログイン後「予約」から検査種別は「継続検査」、検査車種は「二輪車」、検査場選択では「北陸信越館内」から「長野県」、「松本」を選択します。

 日別の空き状況が表示されるので希望日時を選択します。受付・検査時間は1日が4つの時間帯、ラウンドに分かれています。いずれかの時間を選択しますが、お勧めは1ラウンドか3ラウンドです。万一不合格になった場合、直後の2ラウンドまたは4ラウンドに再検査が受けやすいためです。

 システムに車体番号を入力し確認、完了を選択して予約完了メールを受信すれば予約手続きは完了です。自動車販売店の決算タイミングのせいか月末、さらには12月と3月は車検場が混雑します。可能ならばこれら避けるのがお勧めです。


②点検整備と点検記録簿作成

 車両を整備しつつ記録簿を作成します。記録簿のフォーマットに厳密な決まりはありません。私は下記の物をA4に印刷して使っています。

 車検時に記録簿の内容を細かくチェックされることはありませんが、バイクを安全かつ好調に走らせるために必要な点検項目が設定されています。普段見逃しがちな不具合を見つけるのにも役に立つので各項目について点検整備をして記入します。

 ウインカーやブレーキランプが点灯するか、ホーンが鳴るかなども必ず点検しておきます。これらは検査官に必ず検査されます。 

点検整備記録簿。

 該当しない項目は横棒や斜線を記入します。

2.車検当日

 持参品・・・車検証、自賠責保険証、納税証明書(最新の物か要チェック)、点検整備記録簿、現金、光軸検査・調整時に使うカバー(※1)

①証紙類購入・自賠責保険加入(自動車共同ビル)

 まずは登録事務所近くの自動車共同ビルへ行きます。場所は登録事務所から200mほどなので登録事務所にバイクを停めてから歩いて行っても良いでしょう。


 証紙類購入

  正面入口を入りすぐ右側のカウンターで購入します。「バイクの継続検査に必要な証紙類」と言えば必要な印紙・証紙一式を準備してくれます。

  購入するのは自動車検査登録印紙(500円)、自動車審査証紙(1300円)、自動車重量税印紙(3800円分)です。

  これらは登録事務所で受け取る書類に貼ります。切手のように小さいので紛失に注意。


 自賠責保険継続加入

  左側奥のカウンターで加入手続きを行います。「継続車検のための自賠責保険継続加入」と伝え保険料を支払います。継続検査の場合は24ヶ月です。25ヶ月というのもありますがこれは一旦車検切れになってしまった車両などが対象です。

  自賠責保険の継続加入は必ずしもここで行う必要はありません。馴染みのバイクショップや保険代理店でも構いません。


証紙類購入と自賠責保険の継続加入が済んだら検査登録事務所へ向かいます。

自動車共同ビル

検査受付・書類印刷受け取り(検査登録事務所)

 検査登録事務所の中、外に面した窓ガラス付近に自動受付機があります。

 タッチパネルで「OCR申請書」と「自動車重量税納付書」にもチェックを入れてから車検証のQRコードをかざすと、受付処理がされ3種類の書類が印刷出力されます。

自動受付機。

継続検査の受付からの流れの案内。

書類準備後に検査場に移動して受検(車両検査)、合格後は検査窓口に書類提出、新車検証受け取り。

 以下はそれぞれの書類の扱いです。

自動車検査票。

自身で記入する内容はありません。自動車共同ビルで購入した自動車検査登録用紙と自動車審査証紙を右側に貼ります。

左下の排ガス記号の「E」は検査官に記入されるものです(2012年式ZX-14Rの場合)。この記号を排ガス検査テスターへ入力、設定します。

確認印などは後の検査時に検査官や検査装置によって押印されたものです。

継続検査申請書(OCRシート)。

青枠部、ナンバーや車体番号は印刷済みです。

機械読み取りとなる四角マス内は鉛筆で記入します。鉛筆は備え付けがあります。⑦の有効期間は「4」を、走行距離は100km以下を切り捨てて記入

日付、申請人はペンで記入していますが鉛筆記入でも可?

自動車重量税納付書。

 青枠部は印刷済み。赤枠部、住所他をペンで記入し重量税印紙(3,800円分)を貼ります。

準備書類一式。

 納税証明書、自動車検査票、車検証、重量税納付書、継続検査申請書、新旧自賠責保険証、点検整備記録簿。これらをこの順でクリップでまとめ、検査ラインへ向かいます。検査時はこれらをタンクにマグネットで貼り付けておくと両手が使えて楽です。というか両手が使えないとバイクの操作ができません。樹脂製タンクではどうする!?

③検査官による検査

 検査ライン入口で待っていると検査官が来て車両の検査が行われます。検査員によって多少違いはありますが、次の箇所は必ず検査されます。

  ウインカーの動作

  ヘッドライトの動作(ハイビーム、ロービーム)

  ポジションランプ、ブレーキランプの動作(ブレーキレバー、ブレーキペダル操作で点灯するか)

  ホーンが鳴るか(しっかりなれば問題なし。測定器で音量を測定されたことはありません)

  主要ボルト、ナットが緩んでいないか(ブレーキキャリパーの取り付けボルト、ホイールのアクスルナットなどを検査用ハンマーで叩いてチェック)

  ハンドルがロックできるか

  車体番号(車検証と合致しているか)

  総走行距離

 ハンドル幅をメジャーで測定されることもあります。車検証記載値と異なっていないかのチェックです。

 検査後、排ガス検査対象車両は排ガステスターの設定を指示されます。この後の排ガス検査ではその設定を排ガステスターへ入力します。2012年式ZX-14Rの場合は「E」です。

検査官による検査待ち。

 最も左側、4番の二輪用検査ライン前で順番を待ちます。検査官による検査後は建物内のテスターへ進みます。

④テスターでの検査

 検査官による検査後は検査ラインに入場してテスターによる検査を行います。初めて受検る場合は検査官にその旨を伝えるとサポートしてもらえるはずです。

・排ガス検査
 検査対象車両の場合は検査官に告げられた記号をはじめにに選択入力してから測定を行います。測定用プローブをサイレンサーに差し込むと自動的に測定が開始され、しばらく待つと測定結果が○×で表示されます。用紙を記録器に差し込んで結果を印字します。


排ガス検査後はこの後の検査について設定します。スピードメーター検査を前後輪どちらで行うか、ヘッドライトが1灯か2灯かの設定です。コース右脇にあるパネルのボタンで設定してから進みます。


・ブレーキ検査
 電光掲示板表示に従って前進しバイクをテスターに載せます。電光掲示に従って前後のブレーキと足元のテスターのフットスイッチを操作します。これでもか!という位強くブレーキを操作していればまず不合格になることはないでしょう。


・スピードメーター検査
 これも表示に従って操作します。テスターのローラーがバイクのタイヤを加速させていくので、メーターが40kmになった瞬間にフットスイッチを離します。許容値が大きいせいか不合格になることは少ないように思います。


・光軸検査
 鬼門です。一般的に不合格原因第一位でしょう。表示に従って前進して測定を行います。測定はハイビームです。ZX-14Rのようにハイロー同時点灯の場合はあらかじめ(検査官による検査後)にロービームにカバーを取り付けておきます。また左右2灯式の場合は片側ずつ測定を行うので、測定しない側にカバーをします。不合格時は自動車共同ビル近くのテスター屋で調整を依頼します(※2)。


 光軸検査まで終わったら出口手前左側前進し、印字機に検査記録用紙を差し込んで結果を印字します。次に不適合箇所の有無に関わらず右隣の検査官の居る部屋の小窓に検査用紙を提出して確認印を貰います。不適合箇所があった場合はその内容が記載された用紙を受け取ることになります。

検査ライン出口にて。

 矢印の部屋の小窓に書類を提示して検査員から確認印をもらいます。バイクに貼り付けてあるダンボールはロービームを覆うための物です。

⑤新しい車検証の受け取り

 事務所へ戻り、記録用紙他書類一式を4番窓口に提出します。しばらく待つと呼び出され、新しい車検証、有効期限を示すシールが交付されて終了です。


※2 光軸検査で不合格になってしまった場合

 自動車共同ビル前の予備検査場(テスター屋)で調整してもらいます。自分で調整できなくはありませんが任せるのが確実簡単です。共同ビル正面入口入って左側のカウンターで手数料(1,000円程度)を支払って依頼します。こうなったときに備えてどこを調整すれば光軸が移動するのかを把握しておきましょう。調整ネジにアクセスするのに取り外しが必要なカバー類はあらかじめ取り外しておくと良いかもしれません。

 調整後は検査時間内に再び検査ラインへ戻って検査を受けます。その際は検査官による車体番号のチェックが再度必要になります。検査ライン入口で再検査である旨を検査官に伝えチェックを受けた後に再びテスターに載せます。

予備検査場。

 自動車共同ビルの前にあります。光軸調整の他、排ガスの数値チェックなども依頼できます。