「地球ロック」が出来るようにアンカーを設置しました。
バイクの盗難防止対策の強化です。
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「いつの世にも悪は絶えない。」
かつて放映されていたテレビ時代劇「鬼平犯科帳」の冒頭のナレーションです。
池波正太郎が原作のこのドラマ、江戸を舞台に放火や強盗を取り締まった火付盗賊改方、
長谷川平蔵の活躍が描かれています。
そのナレーションの通り、昔から現代そして未来に至っても悪行は無くなりません。
バイクに乗る人間にとっての身近な悪行、それは愛車を盗まれることです。
私も20年以上前、当時乗っていたBandit250を盗まれてしまいました。
現在所有のZX-14Rにはアラーム付きのディスクロックと、
振動を検出すると手元のリモコンが鳴るアラームを取り付けています。
近くにはセンサーライトも設置しています。
しかしR1-Zは今までディスクロックだけでした。
R1-Zは軽いので、数人で持ち上げてトラックに積むことも出来るでしょう。
2人以上いれば台車に片輪を乗せ、まずは目につきにくい場所へ移動、
その後で時間をかけてディスクロックを破壊することもできます。
ユニックで乗り付けて吊り上げれば、数分で持ち去ることも可能です。
つまり、車体単独でのロックでは盗難防止には不十分です。
そこで、通称「地球ロック」をします。
「地球ロック」は、地上の設置物とバイクを結んでロックすることです。
絶対盗まれなくなるわけではありませんが、バイク単独のロックと比べれば盗難防止効果は高いです。
地球ロックのためにアンカーとアイボルトを設置することにしました。
コンクリートアンカーとアイボルト。
錆びでコンクリートが茶色に染まるのは避けたかったので、いずれもステンレス製を選択です。
ネジサイズは16mm、ゴツイです。
アイボルトのリング部の線径は約13mmあるので、静かに短時間で切断するのは困難です。
アンカー設置用の穴あけ。
コンクリート用ドリルで穴をあけます。
叔父さんから譲り受けた振動ドリルが役立ちました。
コンクリート粉の排出。
ハンドポンプで穴に空気を吹き込んで取り除きます。
アンカーの打ち込み。
アンカーはコンクリート面より下へ打ち込んで、出っ張らないようにします。
そのため打ち込みは手元にあった直径20mmのスティール棒を介しました。
本来は打ち込み用の専用工具がありますが、アンカー1本を打ち込むために購入するのはもったいないです。
打ち込んでいくと先端がクサビで拡げられて固定されます。
引き抜きに必要な荷重は仕様では3.4トンです。
よほど長い棒を持ってきてテコの原理を使っても、人力ではまず引き抜けないでしょう。
アイボルトの設置。
アンカーにねじ込みます。
ロックと組み合わせれば回せず外せないこと、使わないときは簡単に外したいので締め付けません。
U字ロックと組み合わせてのロック。
U字ロックはデイトナ製の「STRONGER LOCK」です。
このU字ロックのサイズは3種類から選べます。
R1-Zの前輪に合わせ、最も小型で装着時の隙間を小さくできるものを選択しました。
隙間が大きいと、破壊されるリスクが高くなります。
アイボルトの取り外し。
バイクで出掛けているときにアイボルトだけが出っ張っていると、妻がつまづいて転ぶかもしれません。
それはそれで災難なので、そんな時は取り外しておきます。
盗難防止については絶対はありません。
ですが今回の地球ロックで、ディスクロックだけよりは盗みにくくなりました。
今回のアンカー設置に際して、Webで色々調べました。
驚いたのは、アメリカの事情です。
シャッター付きのガレージ内にさらにアンカーを設置して、極太のチェーンでロックするようです。
「motorcycle ground anchor」などでYou Tubeを検索すると、多くのアンカー設置動画がヒットします。
日本ならシャッター付きのガレージ内保管なら盗難の恐れは低そうです。
しかしアメリカだとそれだけでは不十分で、侵入されて盗まれてしまうようなのです。
見つかれば撃たれそうですが、そのリスクを犯しても盗みに入るわけで、治安の悪さを垣間見たのでした。
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ふと思いつきました。
私の家の前は、夜中でもたまに人が通ります。
「夜中にこのバイクをいじっている人間は泥棒なので通報して下さい。」と書いた看板もつければ効果あるかな!?
おっと、夜中に出かけたくなったら自分自身が通報されちゃうか。