部品の模倣品対策 2021/9

私が現在所有しているバイクのメーカーはカワサキとヤマハです。なのでスズキの部品を購入することはありません。

しかし先日スズキの部品を購入しました。厳密には部品ではなく特殊工具ですが購入方法は部品と同じで、品番を示すラベルが袋に貼られています。そのラベルに見慣れない言葉。

「真贋判定機能:この用紙は偽造防止加工されています」

ラベル。

一体どんな加工なのだ? ラベルをじっくり観察してみると、水平に引かれた線は実は線ではありません。ルーペで拡大してみると純正を意味する「GENUINE」の文字が並べられていました。

並べられた「GENUINE」文字。

左上は大きさ比較に写しこんだシャープペンシルの芯。芯の太さは0.5mmなので文字の大きさは0.1~0.2mm程度ということになります。お札に印刷されている極小文字と同じで、単純にコピーすれば字が潰れるでしょう。

模倣部品の流通にメーカーは悩まされているようです。模倣部品が流通すれば純正部品の売り上げは落ちます。模倣部品への交換で起きたトラブルのクレームが寄せられることもあるでしょう。原因を調査したら模倣部品だった、なんてこともあるかもしれません。

そういえば子供の頃ビックリマンチョコのシール集めが流行ったけれど、当時も偽物のシールが出回っていたっけ。

去年見学した坂城町の日本刀の博物館でも、偽物の刀の歴史が解説されていたなあ。名刀を模した刀の模造が江戸時代から行われていたらしい。

時代は変わっても人間の考えることは変わらないもんです。

ちなみに購入した特殊工具09924-84510はベアリングを圧入するための物です。近々記事に取り上げてみます。