2021/6作成
「深宇宙」。
のぞき込むと、ぞっとするような漆黒の深い淵。どこまでも果てしなく広がっていて、人類は到底行きつくことができない。しかしいつの日か人類は新たな技術で自由に行き来する―。
深宇宙という言葉は私にそんなイメージ、浪漫を感じさせます。その深宇宙の探査施設が長野県佐久市の山中にあります。
JAXA(宇宙航空研究開発機構)臼田宇宙空間観測所の「美笹深宇宙探査用地上局」です。
2015年から建設が進められ、今年2021年4月から正式運用が開始されました。超大型のパラボラアンテナが小惑星探査機「はやぶさ2」などとの通信を行っています。
到着。
施設は佐久市の蓼科スカイラインの途中にあります。
ワインディングを抜けると巨大なアンテナが姿を現しました。
写真の見学者用駐車場は施設入口から200mほど離れています。
乗用車数台分の駐車スペースがあり、施設の説明看板も設置されています。
施設出入り口。
駐車場から歩いてきました。
ここから先へは関係者以外入ることはできません。
「地上局」という言葉、響きが大げさ気味でステキ。
アンテナ。
直径54m、総重量2200トン。
写真では大きさが伝わらないのが残念。
アンテナは電波を送受信する方向へ向けられます。
訪れた時はほぼ真上を向いていました。
アンテナの先、遥か彼方の宇宙空間には惑星探査機が飛行しているはずです。
やはり浪漫を感じずにはいられません。
別角度から撮影。
大きさを伝えるべく周囲を入れてみましたが、伝わらないですよね?
是非現地へどうぞ。
ここから直線距離で1kmほど離れた場所には、こちらより大きな直径64mのパラボラアンテナがあります。
しかし設立は1984年と古く、老朽化が進んだため後継機としてこちらのアンテナが建設されました。
注意点をいくつか書いておきます。
1つ目は見学者が利用できるトイレはないこと。
2つ目は周辺の道路が通行止めになっていることがあること。
標高が高いので、積雪による通行止め期間は長いです。
災害などで通行止めになることもあります。
佐久市のホームページ等で確認できるので事前に確認を。
3つ目は運悪く雲や霧に覆われるとアンテナがよく見えないこと。
逆に天候に恵まれれば、宇宙の浪漫、そして人類の挑戦を感じられるはずです。