R1-Z(その58・・・リアブレーキ周りの錆びた部品交換 分解洗浄・検討編)

バイクを眺めた時、錆びた部品があるとみすぼらしく見えてしまいます。

所有するR1-Zについては、錆びたボルト類を交換したり、錆を落として再塗装を行なってきました。

しかし、ボルトの錆が酷いリアキャリパーについてはそのまま放置していました。

というのは、ヤマハはキャリパーの分割を推奨していないので、

新品のボルトや分割面のシールが購入出来ないのです。

しかし、なんとかしてみましょう、ということで作業開始です。

R1-Zのリアキャリパー。

写真の通りキャリパーのボルトは酷い錆びです。

ブレーキホースも以前に錆を落としたのですが、

再び錆びて茶色くなっています。

ブレーキフルードの抜き取り。

キャリパーやホースを外す準備をします。

注射器で引っ張ってフルードを抜き取ると、ブレーキラインにあまりフルードが残らず、

この後の分解作業が快適です。

リザーバータンクから抜いた後、キャリパーのブリーダーボルトから抜きます。

キャリパーボディ締結ボルトを緩めます。

キャリパー単体にしてしまうと緩めづらいので、

キャリパーが車体に固定してあるうちに緩めておきます。

ブレーキホース取外し。

パッド抜き取り。

取外したキャリパーからパッドピンを外し、パッドを抜き取ります。

パッドピンは3年前に新品に交換したので錆びもほとんど無くきれいです。

キャリパーの分割。

キャリパー締結ボルト。

いやー、よく錆びたものです。

ヤフオクで中古のキャリパーの写真を見ると、同じ位錆びているボルトが多いです。

表面処理があまり適切でなかったのか、それとも経過年月のせい???

ボルトの寸法測定。

M10、ピッチ1.25、長さは45~46mmでした。

交換可能なボルトを探しましょう。

キャリパー合わせ面のシール。

キャリパーを分割したら交換したいところですが、

ヤマハの場合は単体での部品購入が出来ません。

こちらもボルト同様に交換可能なシールを探すことにします。

ピストンの抜き取り。

今回の作業の主な目的はボルトの交換ですが、ついでにキャリパーの清掃も行います。

ピストンをピストンツールで抜き取ります。

分解完了。

ピストンのシールも抜き取りました。

シール溝の清掃。

ピストンのシール溝は汚れが堆積しているので、

ピックアップツールなどでお掃除します。

洗浄。

仕上げに全部まとめてお湯と洗浄剤で洗います。

最後のすすぎを熱めのお湯で行うと乾きやすくなります。

洗浄完了。

シールも3年前に新品に交換しているので、まだ傷みはありません。

再使用します。

流用できそうなボルトとシールを入手しました。

ヤマハオリジナルと比較検討してみます。

ボルトの比較。

上がヤマハオリジナル、下が用意したカワサキ純正ボルトです。

キャリパーのボルトには強い引っ張り荷重がかかります。

サイズさえ合えば適当なボルトでOK、とはいきません。

用意したこのカワサキ純正ボルトは、カワサキ車のリアキャリパー用です。

部品番号92150-1273、BOLT,FLANGED,10x45、適用車種は多数あります。

ネジ部の長さの違いや、全長の僅かな違いありますが、使えそうです。

ボルトの頭部。

ヤマハのボルトには強度区分表示がありますが、カワサキのボルトにはありません。

対辺寸法は14mmと同じですが、カワサキの方がフランジ径が小さいです。

キャリパー分割面のシール比較。

左がヤマハオリジナル、右がカワサキ製です。

Webで調べたところ、このカワサキ製のシールを流用する方が多いようなので取り寄せてみました。

部品番号43049-1004、RING,SEAL,6.5x11.5x2.2。

なぜかパーツラベルは手書きでした。

ボルトと同じく、適用車種は多数あります。

寸法を比較測定してみたところ以下の通りでした。

ヤマハ 直径12.0mm、内径7.0mm、厚さ2.0mm、

カワサキ 直径11.5mm、内径6.5mm、厚さ2.2mm

ちなみにシールが収まるキャリパーの穴は直径12.0mm、深さ1.5mmでした。

カワサキ製シールを合わせてみました。

キャリパーをボルトで締結してしまえば潰れてくれるのでしょうが、

ヤマハと比較して少し厚く、直径が小さいのは気に入りません。

かといって、古いシールをそのまま使うのも気が進みません。

さて、どうしましょうか。

組立て編へつづく。