それではレストア開始です。
あちこちヤレていたり、おかしな修理痕があるので、修理ってレベルではなく、レストアという感じです。
まあ、約20年前の車両なので色々問題はあります。
クラッチレバー・ケーブルの点検。
クラッチレバーを握ると動作が滑らかではありません。
分解してみるとレバーのピボット軸が入るカラーが割れていたので交換です。
レバーには曲がりなどの損傷は無いのでそのまま使います。
ケーブルも傷んでいないので潤滑してそのままです。
燃料タンク取り外し。
タンクの下は錆と埃が酷いです。
クーラントのリザーバータンク、なぜか蓋が無く、中身は空でした!
幸いエンジン周りにはクーラントは入っていましたが。
エアクリーナー。
外そうとして指でつまんだところ、劣化していて千切れてしまいました。
交換交換っ!!
キャブレター分解。
一応エンジンはかかっていました。
しかし、キャブレーターにクリーナーを吹くと通路からは汚れが溶け出してきました。
ガスケット、Oリング類は交換です。
キャブレター組み立て。
一部のOリングについては、ヤマハから単体では販売されていません。
そこで、ストレート製のキャブレター用耐ガソリンOリングセットを使いました。
フロートのガスケットなども交換。
ステムベアリング点検。
レースには深めの打痕がありましたが、とりあえず今回はグリスアップだけ行いました。
そのうち交換しなければなりません。
購入したラジアルマスターシリンダー。
フロントのマスターシリンダーは、劣化が酷かったのでラジアルマスターに交換してしまいます。
ブレーキホースも製作します。
フロントブレーキオーバーホール。
シールとピストンは洗浄・研磨で使えそうなので再利用しました。
しかし、錆の酷かった取り付けボルト、パッドピン、ブリーダーボルトは交換です。
ハンドルスイッチ。
埃だらけ!分解して掃除します。
部品をなくしてしまうと単体購入できないので慎重に作業します。
清掃・潤滑・組立完了。
綺麗になって動作もスムースです。
キルスイッチ。
機能的には問題ありませんが、経年劣化による退色がひどいです。
復元する方法があれば良いのですがこのままで我慢します。
燃料コックオーバーホール。
右下のパッキン、顔みたいで面白いです。
このコックは負圧式です。
本来ならば、負圧がかかっていなければ、ONとRESではガソリンが流出してはいけません。
しかし実際は流出があります。
分解して負圧コック部を確認したところ、Oリングの接触面が荒れていたので
軽く研磨したところ直りました。