R1-Zレストア(その9・・・腰上組み立て)

交換部品が届いたので腰上の組み立てを行います。

交換部品。

だいぶ費用がかかりました。これから2ストをきちんとした状態で乗ろうとしたら、

それなりの覚悟が必要です。

YPVS関連部品。

YPVS新旧比較。

左が使用済み、右が新品。

比較してみるとジョイント部の磨耗が一目瞭然です。

YPVS分割状態。

組み込み時は分割しておいてシリンダーの両側から入れます。

この部品、加工が面倒くさいよな・・・生産技術者泣かせだわ。

YPVSジョイント。

ちょっとした問題。穴位置がずれてしまっていてボルトが入りません。

ヤスリで拡げることにします。

ボルト・ワッシャー類。

これらも新品にしてリフレッシュします。

ピストン他。

今回、目立った磨耗や傷も無かったので、ピストンは再使用することにしました。

ピストンピン、スモールエンドベアリング、リングは交換です。

新旧ピストンリング比較。

下の2本が使用済み、上の2本が新品。

使用済みは磨耗して真ん中の溝がほぼ無くなっています。

合口隙間を点検したところ、全て0.37~0.38mm位で標準値(0.35~0.40mm)に入っていました。

使用済みリングでは0.9mm以上ありました。

ピストンリング組み込み。

上方向を示す「T」マークを上に向けて組み込み。

ピストンピンも一旦入れて点検しましたが、ガタなくスルスル回って良い感じです。

組み込み開始。

シリンダーベースガスケットを入れて、

ピストン組み付け。

YPVS組み込み。

シリンダーにYPVSを組み込み、

シリンダー組み付け。

フロント側のナットの締め付けにはトルクレンチが入らないので、

ナットにマーキングをしておいて、トルクレンチが使えるリア側のナットと

同じ位の締め付け角度になるように手で締めてみました。

2ストでカムチェーンも無く、1気筒ずつ作業出来るので作業がし易くて良いですわ。

写真を撮り忘れてしまいましたが、この後でYPVSのジョイントを組みつけています。

ですが、組み付け方によってYPVSが動きが渋くなってしまいます。

どうもジョイントを締め付けるとYPVSが外側に逃げてシリンダーと干渉気味になってしまうのではないかと思われます。

何度か良い位置を探して組み付けました。

シリンダーヘッド組み付け。

カエリが無いかオイルストーンで点検修正。

YPVS駆動ケーブルメンテ。

スロットルワイヤーなどと同じようにグリスアップしておきます。

さて、試走してみます。

10000回転前後の高回転・高負荷時でも確実に吹けるようになりました。

明らかにパワーアップして好調になりました。

ただ、アイドリング時に白煙の量が結構違うのと、オイル消費が多いような気がします。

次はオイルポンプも点検してみましょう。