TL125 その2 点検後編

引き続き点検です。

リアのジャッキアップ。

パンダジャッキでスイングアーム右側を支えて浮かせます。

チェーン、スプロケを点検。

交換するか迷います。

チェーンはノンシールでおそらく当時物です。

錆や固着はありませんが、そこそこ伸びてきています。

スプロケットも摩耗してきています。

交換すれば良いのは間違いないですが、オーナーが他にもバイクを所有していることを考えると、

このマシンで遠出したりすることは考えにくく、現状のままでも良いような気もします。

相談して決めましょう。

チェーンスライダー。

これは結構摩耗しています。

交換してすっきりさせたいところです。

チェーンカバーとタイヤの干渉。

干渉してこすれていました。

樹脂製のカバーが変形して、タイヤ側に倒れてきています。

とりあえず外しましょう。

外したチェーンカバー。

タイヤと干渉した部分が削れています。

新品部品入手出来るかな???

シフトペダルのリンク。

ガタがかなり大きくなっています。

理由の1つはシフトペダルのシャフトとフレームの穴のクリアランスが大きくなってしまっていること、

もう1つはピローボールのブーツが破けてグリスが流出し摩耗してしまっていることです。

部品が入手出来れば直したいところです。

この場所、車種を問わず、ある程度距離を走ったほとんどの車両でガタガタになってしまっています。

マメに点検してグリスアップしたいところです。

左側のハンドルスイッチ。

ウインカースイッチはプッシュキャンセルですが、

押しても戻ってこないことがたまにあります。分解してお掃除しましょう。

これも古い車両ではよく見られる不具合です。

摩耗したグリップも交換します。

交換予定だったそうで、オーナーから新品を預っています。

びっくりしたのがホーンです。

噂には聞いていたのですが、「ピーーーーー!」と笛のような音がします。

鳴らされても何の音が分からないかも!?

メーター周り。

不具合はありません。

スピードメーターの針の振れもありませんし、ランプ類も全て正常に点灯します。

ウインカー。

正常に点灯します。

ブレーキランプも問題ありませんでした。

タイヤ。

これは問答無用で交換です。

かなり摩耗している上に、サイドウォールにヒビが入っています。

装着されていたのはブリヂストンのTW23、24でした。

フロントフェンダー。

劣化して垂れ下がってきていて、タイヤとのクリアランスがほとんどありません。

摩耗したタイヤを新品に交換すると干渉してしまいます。

オーナーによると純正部品は販売終了のようです。

FRPのリプロ品なら入手できるようですが、どうするか検討しましょう。

リアサス。

今のところオイル漏れなどはありません。

エンジン。

簡単なチェックではオイル漏れなどはありませんでした。

オイル上がり、下がりの症状もありません。

ただしタペット音がちょっとウルサイです。調整してみましょう。

メーター周りの傾き。

跨がってみて気になったのがこれ。

メーター周りが右に傾いてしまっています。

正面から。

水平方向も傾いています。

どうやら取付けに無理があるようです。

ここも直しましょう。

さて、試乗して気になった点を書いてみます。

1.アイドリングが不安定でたまにエンストする。

やはり長期放置の影響でキャブの中が汚れてしまっていると思われます。

中~高回転は元気よく回るので、スロー系が詰っているかも?

2.ニュートラルを出しにくい。

ニュートラルをうまく出せません。

クラッチを調整してみたりしても改善しません。

ググってみたところ、結構同じ症状の個体があるようです。

経験的にエンジンオイルで結構変わるので、オイル交換だけで改善すると良いのですが。

3.フロント周りからカタカタ音がする。

ギャップを超えたりしたときに、フロント周りからカタカタ音がします。

どこから音がするのかはまだ特定できていません。

4.タンクキャップからのガソリンのにじみ。

パッキンが劣化しているのか、ガソリンがにじんできます。

5.フロントタイヤの振れ

走行中にスタンディングして見て気が付きました。

左右に結構ふれています。長期放置のせいでタイヤにクセがついているのか、

ホイールが振れているのか分かりませんが点検します。

現状の把握はできたので、オーナーとも相談して整備内容を決めることにします。