試乗して分かった不具合の原因を探ってみます。
1つはニュートラルに入れにくいこと、もう1つはカタカタ音がすることです。
ニュートラルに入れにくい原因ですが、クラッチが切れないのが原因のようです。
クラッチを切っていても車体がわずかに前に進もうとします。
特にエンジンが暖まってくると顕著です。
オイル交換だけで改善する可能性もあるので、オイルを交換してみます。
アンダーガードの取り外し。
ボルト3本を外します。
取り外し完了。
エンジンとの間にはクッションが入っているんですね。
ドレンボルト取り外し。
ボルトの対辺サイズは24mmです。
抜き取ったエンジンオイル。
汚れてはいますが、異物などは混ざっていなかったので一安心。
オイルの検査はヒトの血液検査と同じです。
部品の破片や金属粉が混じっていたら大変です。
取り外したオイルフィルター。
フィルターは損傷無く問題ありません。
ドレンのOリングは弾力が無くなってきているので交換することにします。
注入したオイル。
ワコーズ製のプロステージSです。
フロントフェンダーの取り外し。
ギャップを乗り越えたときにカタカタ音がします。
そこで原因の可能性のあるフロントフェンダーを外してみることにします。
垂れ下がってきていて、タイヤとのクリアランスがほとんどありません。
フロントフェンダーの亀裂。
外してからよくチェックしてみると亀裂が入っていました。
シマ模様の細かい亀裂もあります。
キックペダル取付けボルトの増締め。
緩んでいてペダルがぐらついていたので増締めしておきます。
シフトシャフトのセレーション部も同じ構造ですが、緩みやすいようです。
定期的に増締めするか、ボルトにワイヤリングしてしまうのが良いでしょう。
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さて、この状態で再度試乗してみました。
残念ながらニュートラルの入りにくさはほとんど変わりませんでした。
クラッチを分解して点検します。
カタカタ音は消えました。
フェンダーがフロントタイヤに干渉していたようです、・・・と思ったのですが、
後になって他の原因を見つけてしまいました。なので、フェンダーが原因ではなかったのかも。
その原因については後ほど書きます。
次の2箇所についても直しましょう。
フロントホイールの振れ。
写真では伝わらないですが、やはりフロントホイールは左右に振れていました。
目測ですがリムが左右に10mm位振れています。
サイドスタンドの取り付けボルト。
本来は2本同じボルトのはずですが、異なっています。
オーナーに確認したところ、走行中に脱落してしまったことがあるそうで応急処置したそうです。
せっかくの整備の機会なので揃えることにします。