ガラス定盤

以前から、定盤(じょうばん)が欲しいと思っていました。

定盤は表面を精度良く平らに仕上げた板です。

材質は鋳鉄が一般的ですが、石でできた物もあります。

その平面を利用して、色々便利に使えます。

普通に購入すれば良いのでしょうが、二の足を踏んでいました。

その理由は、大きくて重いからです。

サイズは色々ありますが、あまり小さいと使い勝手が悪くなります。

逆に大きければ使いやすいのですが、材質は鉄です。

すさまじい重さで出し入れが大変です。

厚さもそれなりにあるので収納場所も必要になります。

広いガレージがあって、出したままで良ければ問題ないのですが。

そこで代用品になりますが、ガラス板を定盤として使用するために購入しました。

一般的に、ガラス板は溶けた金属の上に浮かせて作られます。

なので水面と同じで平面度はかなり高く、正式な定盤の代用に十分なります。

購入したガラス板。

サイズや仕上げなどを指定して通販で購入しました。

商品代金2,700円、梱包送料864円、合計3,564円也。

縦横のサイズは200×300mm、厚さは12mmです。

端面。

素材はガラスです。端面は切ったままというわけにはいかないので、

研磨と面取り加工を指定しました。

ガラス板単体だと扱いにくいので、四隅にゴム足を貼り付けています。

使用例その1、クランクシャフトの振れの測定。

当然ながらガラス製なので、マグネット吸着式のダイアルゲージスタンドはくっつきません。

なのでVブロックに吸着させるなどの工夫は必要です。

※この測定方法の場合、必ずしも定盤上で行う必要はありませんので参考です。

使用例その2、部品の研磨。

耐水ペーパーを敷き、その上で部品を研磨して平面を出します。

オイルをつけるとペーパーが目詰まりしにくくなるとともに、

ガラス板に密着するのでずれにくくなります。

使用例その3、シャフト類の曲がりのチェック。

載せて転がすことによって、曲がりのチェックが簡単にできます。

その他、バイク整備ではあまり行いませんが、

部品同士をずれなく正確に接着したい場合のガイドにしたり、

ハイトゲージと組み合わせて高さの測定やケガキにも使えます。

機械保全の仕事をしていたころは、頻繁に使用していました。

本当ならもっと大きな鋳物の定盤が欲しいところですが、

ガレージを建てるまで我慢することにします。