フロントフォークのメンテナンス時に、倒してしまったことありませんか?
・・・私はあります。正直なところ、おそらくほとんどの方は倒してしまったことがあるのでは?と思います。
え、そんな間抜けなことしねーよ!って!?
組立時、オイルを入れてからエア抜きをして油面を調整し、
トップキャップを締めるまでの間は立てておく必要があります。
その間に不用意に立てかけておいたりすると倒れてしまうことがあります。
そこでメンテナンス用のスタンドを製作することにしました。
管理人のZX-14Rや整備を依頼されているTL125のフォークのメンテナンスに活用します。
ZX-14Rはフォークの動きに不満を感じているので、3ヶ月後の車検時にメンテナンスを予定しています。
スタンドは傘立てのイメージですが、ちょっと工夫しましょう。
まずは製作にあたっての条件を整理します。
1.安全第一、立てたフォークはもちろんのこと、スタンド自体が不用意に倒れないこと。
2.インナーチューブとアウターチューブ、各2本合計4本を立てられること。
3.簡単に立てたり外したりできること。
4.原付の細い正立から、リッターバイクの極太倒立まで対応すること。
5.分解時に垂れてきたオイルを受けられるようになっていること。
6.ブレーキキャリパーやフェンダーのステーが出っ張っていても対応できること。
7.カッコ悪くないこと。
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要求仕様を満たす図面が出来上がったので製作開始です。
材料。
ベニヤ板(15x300x900)・・・860円、アオリ止め4個(380円)、
ステンレストレー2枚(200円)、脚ゴム4個(190円)、
木ねじ少々(写真には写っていません)。
トレーは100均で購入しました。
カット。
直線部は一般的なノコギリで切断します。
気温34℃での作業でした。暑い!
頻繁に水分補給しながら頑張って切ります。
電動糸ノコ盤での切断。
フォークを受ける部分を切り抜きます。
電動糸ノコ盤での切断その2。
取っ手になる開口部を開けます。
材料の仕上げ。
リューターで形を整え、面取りしておきます。
穴開け。
ドリルで木ねじが貫通する穴を開けます。
組立て。
木ねじで締結します。
アオリ止めの取付け。
ドリルで穴開け後にねじ込みます。
ゴム脚の取付け。
トレーのストッパー製作。
短冊状に切り出したベニヤ板に固定用の穴を開けます。
ストッパーの取付け完了。
完成!
使用状態。
フロントフォークのメンテナンス時はこのように使用します。
ストックしてあるR1-Zのフォークを立ててみました。
フォーク支持部。
フォークが倒れてこないようにアオリ止めを引っ掛ける仕組みにしました。
内径は極太倒立フォークのアウターチューブを受けられる寸法に設定しています。
ZX-14Rのフロントフォーク。
写真のようにキャリパーやフェンダーのステーが出っ張っています。
このため、アオリ止めで固定する構造にしました。
傘立てのように支持部に単純に穴が開いている構造だと
ステーが干渉してしまって立てることが出来ません。
オイル受けのトレー。
掃除しやすいように簡単に取り外せるようにしました。
トレーのストッパーは最低限にしてポケット状になる部分を作らないようにしました。
ゴミを取り除きやすくするためです。
わざわざこんな物を作るひとはあまりいないでしょうね。
製作にあたって参考にするためにWebを検索してみましたが、
あまり情報は見つかりませんでした。
でも、ワークスチームとかなら製作して使用してそうな気がします。見てみたいなあ。