クーラント漏れ点検
2023/1
クーラント漏れ点検
2023/1
2022年から2023年に変わりました。1月、ここ長野県松本市の冬は寒く、バイクで遠出をするのは難しい。
街中で晴れていても日陰は凍っていて、それに直前で気が付いてヒヤヒヤしながら通過、なんてことがあります。
国道や高速道路には凍結防止の塩カルが大量に撒かれています。この塩カルがバイクには大敵。塩カル混じりの水で濡れた路面を走ってしまうと、数日後にはブレーキディスクが酷く錆びてしまいます。
そんなわけで遠出はしないものの、やっぱりバイクには乗りたい。そこで近場を走ったのですが、停車時にまた甘ったるい匂いに気づいてしまいました。
甘ったるい匂い、クーラントが漏れた時の匂いです。少々滲んでもすぐにどうこうということはありませんが、漏れているのは良くはないので点検します。
車体右側。ホース接続部を中心によく観察して漏れを点検します。
クーラントが漏れた痕跡発見。どうやら写真上側の細いホースから漏れたようです。下側のアルミ配管の付け根へはそこから漏れたクーラントが伝ったようです。
サーモスタットケース付近。ここは以前、漏れたのでホースバンドを増し締めしました。こちらに漏れはなさそうです。
次は車体左側を点検。ウォータポンプケースのOリングは以前に交換しましたがどうでしょう?
漏れた痕跡発見。ウォータポンプ出口側のホース接続部から漏れています。
ウォータポンプケースの合わせ目もわずかに緑がかっていてあやしいですが、これはホース接続部からつたったのかも?
シリンダー付近。ここにも漏れた痕跡あり。
一方、この近くの水冷式オイルクーラー周辺などに漏れはなし。
とりあえずこの日はネジ式のホースバンドは全て増し締めしておきました。
ゴム製のホースは徐々に潰れて弾力性がなくなります。弾力性がなくなればクーラントがシールされにくくなってくるので、漏れてきてしまいます。
ホースバンドを増し締めすれば一時的には漏れはなくなる、または少なくなりそうですが、もう10年選手です。そろそろホース類を全交換しておけばまた10年安心できそうです。
「孝行をしたい時には親は無し」ではありませんが、部品交換をしたいときには供給終了になっているかもしれません。ZX-14Rは最近まで生産されていたので(北米仕様は今も?)、比較的部品供給体制は良さそうですが。
ご覧の通り、ZX-14Rのラジエータホースは大部分がネジ式のホースバンドで固定されています。一方、最近のバイクでは板バネ式のホースバンドが使われています。昔は小口径のホースにしか使われなかった板バネ式のホースバンドですが、最近では比較的大口径のホースにも使われるようになっています。
一見、ネジ式のホースバンドは強固にみえます。しかし経年劣化でホースが痩せてくると、締め付け力が低下して漏れが発生してしまいます。
それが板バネ式であればホースが痩せても追従して締め付け力が維持されるので漏れにくくなります。
この話、なかなか興味深いのでそのうち別記事にしてみましょう。たかが(失礼)ホースバンド、されどホースバンドです。