インプレ

「ピーキーすぎてお前にゃ無理だよ!」

1988年制作のアニメ映画「AKIRA」の序盤、金田が鉄雄に言います。

映画の舞台は2019年、金田のバイクは12000回転で200馬力を発生、という設定です。

時は流れて2012年、量産市販車で200馬力の出力を実現したのがこのZX-14Rです。

1988年の時点では200馬力は夢の出力だったようですが、技術の進歩って凄いですね。

調べてみたところカワサキの場合、1988年当時に最大出力の市販車はZX-10の137馬力でした。

ちなみにこの映画の中では2020年に東京オリンピックが行われる設定になっています。

まるで未来を予想しています。

ZX-14Rを2012年10月に新車で購入しました。

今まで中古車ばかり乗ってきましたが、バイク人生初の新車購入です。

購入が既に2013年モデルの予約が始まるような時期だったため、

ブライトからの取り寄せが出来ず、他府県のショップから取り寄せてもらいました。

取り寄せ費用、ETCなども合わせて総額180万円!でした。

あらかじめ実車を確認せずに購入手続きを進めたため、納車日に初めてまたがることになりました。

まずはまたがってスタンドをはらって引き起こし。意外に軽い!重心が低いように感じます。

あくまでそれまで乗っていた水冷GPZ1100との比較ですが。

次にポジションですが、ちょっと前傾がきつく感じます。ステップ位置も高く感じます。

昔乗っていたレプリカのZXR400をちょっと思い出しました。

まあ今まで乗っていたのがアップハン仕様に改造したGPZ1100なのでそう感じるのも無理も無いですね。

納車3ヶ月ほど経過した時点では慣れてきてきつさは感じていません。

足つきはあまり良くはないです。身長170センチの管理人ですが、ライディングブーツを履いた状態だと

両つま先は接地しますが、かかとは3センチほど浮きます。もう少し足つきが良いと安心です。

走り出した感覚ですが、全てが軽く感じます。エンジンのツキ、クラッチ、ハンドリングなど

知らされなければ1400CCとは気付かないような感じです。

低速トルクは十分ですが、図太い感じまではしないです。

※後に知ったのですが、セカンダリーバルブというものが備わっていて、

低~中回転域で吸気制限をしているようで、これを外すと1400CC本来のトルクになるようです

最大出力200馬力ですが、待ち乗りでも乗りやすい。

「ピーキーすぎて無理!」ということはありません。

高回転まで使えばそりゃあもう怒涛の加速をしますが、スムースでどっかん加速ではないです。

以下は各部のインプレです。

エンジン◎

200馬力!不満なわけがない!

ただ、たまに2速から3速へのシフトをミスることがある。

まだあたりがついてないだけ?

→ と、思っていたら初回のオイル交換以降、劇的に改善してミスることはなくなりました。

工場出荷時のオイルとの相性が悪かったのか???

3段階のトラクションコントロールですが、3は使いにくいです。

コーナーの立ち上がりで大きめにアクセルを開けると効きすぎてしまい、

一気に失速します。最初は何が起こったのがわからず焦りました。

なので、通常は2にセットしています。

ハンドリング〇

安定志向。悪く言えば曲がらない。(低重心のせいか)意外にUターンはしやすいです。

だたハンドルをいっぱいに切ると手首がタンクカバーに挟まりぎみなのが残念。

ブレーキ◎

(意外にも)十分。2本掛けで十分な制動力が得られるし、コントロール性も良いです。

買ったらマスターとキャリパーをブレンボに取り替えようと思ってましたが今のところノーマルで満足しています。

ウインドプロテクション△

これは不十分。スタイリング重視のためなのかスクリーンが低く小さく効果が弱いです。

特にGPZと比較すると幅が小さいせいか肩に風圧を強く感じます。

社外品の高さのあるものに交換しようと思いますが、幅だけは改善しようがないですな・・・。

クラッチ◎

ラジアルクラッチマスターシリンダーのせいか重くないし半クラも出しやすいです。

収納×

これはダメ。シート下にほとんどスペースがありません。

わずかに空いているスペースもETCで埋まってしまいます。

購入後早速トップケースを取り付けました。

ライト◎

明るい。十分です。

その他

アジア一般仕様なのでセンタースタンド付きです。

私は頻繁にチェーン給油をしたり、タイヤ交換を自前で行うので重宝します。

ハンドルの固定にSUSボルトが使われていてちょっと複雑な気分。

錆びにくいですがかじりやすくあまり好きではないので。

キーON時の動画を撮ってみました。

派手ですな。