クラッチレバー整備 2021/5

クラッチマスターシリンダー、クラッチレリーズの記事を書く中で、TOMOさんから情報をもらいました。

クラッチレバー内のタイコの潤滑不良でもクラッチが重くなりますよ、と。

タイコはロッドを介してマスターシリンダーのピストンを押し、わずかですが回転します。

整備してみました。

レバーの分解。

ピボットピンが入るカラーを抜き取ると分解できます。

カラーの抜き取り方は後述。

レバー位置調整ダイアルに入っている小さなスプリングの紛失に注意。

タイコの取り外し。

劣化したグリスが粘土のように固まっていました。

2012年の新車購入以降、この部分の整備はしていないので無理もありません。

パーツクリーナーなどでお掃除します。

お掃除完了。

グリスを塗って組み立てます。

レバー位置調整ダイアルもお掃除。

組立て。

カラーの復元。

組立て後、カラーをプラハンで叩いて圧入します。

叩く時は木片などを下敷きにしておきます。

カラーの抜き取り方。

順番が前後しましたが解説。

カラーはピボットピンを利用して抜き取ることができます。

ピンを下側から入れて、プラハンで叩きます。

圧入固定されたカラーを叩き出すためには、専用のピンでも作って使うのがベストです。

しかしカラーは軽い圧入なのでこの方法で抜き取ることができます。

作業時はレバーを強力に固定する必要もなく、手で持って行えます。

カラー圧入の解説。

これはカラーをレバーの上側から落とし込んだ状態です。

カラー外径よりもレバー下側の穴径はわずかに小さいので止まっています。

カラーをここから押し込むと圧入固定されます。

なので分解時はカラーを上向きに、組立て時は下向きに叩いて脱着します。

整備したレバーをマスターシリンダーに復元しました。

握ってみると、軽っ!

マスター、レリーズの整備で軽くなっていましたが、さらに軽くなりました。

レバー内のタイコは可動部とはいえ、その可動範囲はわずかです。

そのため少々潤滑不良でもレバーを引くのには影響しないと考えていましたが違いました。

TOMOさん、情報ありがとうございました。

レバーを引くのを重く感じたら、マスターシリンダー、クラッチレリーズ、

そしてレバーの整備を是非お勧めします。