グリップヒーター取り付け 準備編 2020/12

寒い。

長野県松本市の冬は寒いです。

どのくらい寒いかというと、冬の平均気温は青森市と同じくらいです。

青森より緯度はだいぶ南ですが、標高約600mと高いので寒いのです。

また、海から遠い内陸性の気候のため寒暖差は大きく、明け方の最低気温は-10℃前後になることもあります。

寒くてもバイクには乗りたい。

しかし身体は着込めばなんとかなるけれど、指先が冷たい。

冬用グローブでだいぶましになるけれど、操作がしづらくなるのであまり好きではないし、それでも冷たい。

ということで、数年前から装着をためらっていたグリップヒーターを取り付けることにしました。

取り付けをためらっていた理由は、グリップが太くなって握りづらくなりそうだから。

私の指は短めなようで、グリップが太くなると握りづらくなりそうなのです。

ちなみに長さに反して太さは太くアンバランスなので、フィットする手袋が少なかったりします。

結婚指輪を買うときに直径が大きくて金額が割り増しになったのはナイショ。

ヒーターを内蔵する分、グリップが太くなるのは仕方ないでしょう。

けれど最近はそれほど太くないものや、純正グリップ同等の太さをうたう製品も販売されています。

思い切って取り付けることにしました。

取り付けでまず考えなければならないのは、どこから電源を取るかです。

最初に考えたのは、以前USB電源を取った時と同じく、ポジション灯から分岐する方法です。

そこで、その系統にさらに接続が可能か、消費電流の合計を計算してみます。

ポジション灯 10W(5W×2個)

ウインカー 84W(21W×4個、ハザード点灯時)

ナンバー灯 5W

リアポジション灯 1W(LEDなのでこれくらいか?)

USB電源 約12W(5V、2.1A出力なのでこれくらいか?)

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合計112W

電源電圧は12Vなので、消費電流合計は9.3Aになります。

この系統のヒューズは10Aです。

グリップヒーターの消費電流は2~3A程度なので、それが加算されると10Aを超えてしまいます。

つまり、この系統へ接続することはできません。

そこで別系統、ホーン・ブレーキランプ系統への接続を考えました。

ヒューズは同じく10Aですが、接続の電装部品は少なく、消費電流合計も多くはなさそうです。

しかしサービスマニュアルに消費電力の記載がないため、測定してみました。

ホーンの消費電流測定。

2.55Aでした。

これは12Vで鳴らした場合です。

エンジン稼働中にかかる電圧は14V程度なので、実際の消費電流は3A弱といったところでしょうか。

車載状態で測定をしたかったのですが、ご近所迷惑なのでそれは無理です。

そこでホーンを取り外し、自室で12Vの電源をつないで測定したのですが・・・、

爆音で耳が痛いです。

屋内で鳴らすものじゃないです。

シングルホーンをあなどることなかれ。

ブレーキランプの消費電流測定。

こちらは車体で測定です。

ヒューズの代わりにテスターを割り込ませて測定しました。

さすがはLED、消費電流は0.16Aと少ないです。

ワット数に換算すると、12V × 0.16A = 1.92Wです。

電球なら21Wとかなので、1/10以下です。

ヒューズ10Aに対して、ホーンとブレーキランプの消費電流合計は3Aほどでした。

10Aのヒューズが入っているからといっても、10Aの取出しが保証されているわけではありませんが、

消費電流2~3Aのグリップヒーターの追加は問題ないと判断しました。

この系統へ電源を接続することにします。

購入したグリップヒーター、キジマ GH08。

スイッチ別体型、標準ハンドル径(22.2mm)用、長さ130mm。

お値段は6,000円ちょっとでした。

クラッチ側グリップにスイッチを内蔵したタイプも販売されています。

すっきり収まるので好みですが、先に書いたとおり私は指が短めです。

ウインカースイッチのノブが遠くなって操作しづらくなるかもしれないので、スイッチ別体型を選びました。

中身。

電源取り出しに使うエレクトロタップ、バーエンドキャップ、

スイッチの取り付けブラケットなどが付属しています。

赤矢印については後ほど。

分岐部。

110型と呼ばれるカプラーが使われています。

同型のコネクターは入手しやすいので、延長や短縮も簡単に出来そうです。

電源線。

プラス側には4Aのブレード型ヒューズが入っています。

マイナス側先端は6mmボルト用の丸端子になっています。

先の写真の赤矢印、4極カプラーからの配線長さは約150cmです。

キジマは配線の長さの情報をWebで公開して下さいな。

選定や取り付けに必要な情報です。

スイッチ。

押す度にヒーター出力が切り替わります。

4極カプラーからの配線の長さは約40cm。

グリップ。

4極カプラーからの配線長さは約80cm。

太さ測定。

バーエンドに近い側は32.5mm。

根元側。

少し太くて34mm。

動作確認も兼ねて消費電流測定。

メーカー発表の消費電力は、電源電圧13.5V時で36Wです。

手持ちの電源を同じ電圧に設定して測定したところ、最大出力時の電流は約2.3Aでした。

消費電力は、13.5V × 2.29A = 31.05Wとなり、メーカー発表値からは1割強低い値でした。

ちゃんと暖まるし問題はなさそうですが、ちょっと差が大きいように感じます。

製作した電源分岐用ハーネス。

リアブレーキスイッチのカプラーに割り込ませて電源を分岐させます。

取り付け作業編へ続きます。