3ヵ月後に4回目の継続車検を受けるので、少しずつ整備を進めていきます。
今回はバッテリーの端子の状態、電圧を確認しました。
予定では30分ほどで作業を終えるつもりでした。
しかし問題発生のため、予定通りにはいかなかったのでした。
取り外したバッテリーのマイナス側端子。
毎度のことですが、白い粉を吹いています。
ただし以前よりは量は少なめです。
過充電をうたがい、保管時の常時充電を控えめにした効果が出たかもしれません。
粉は水で洗い流し、硬くなった部分はこそげ落としてお掃除します。
お掃除完了。
配線の接触部も同じように掃除しました。
ここはバイクの電力供給の大動脈です(マイナスだから大静脈と呼ぶべき???)。
腐食を防ぐために薄くシリコングリスを塗り、確実にボルト固定します。
電圧確認。
約12.4Vでした。
新品と比べると少しくたびれています。
ですがセルモーターは勢いよく回っているので、もう少し使うことにしました。
交換から4年が経過、あと1~2年程度は使えるかな?
このバッテリーは2個目ですが、新車から付いていたバッテリーは5年使いました。
フレームアース接続部。
一手間かけておくのが無難なポイントなので紹介しておきます。
それは写真のように端子の接触面の塗装を剥がしておくことです。
ZZ-R1400、ZX-14R共通で、他の複数のWebサイトでも紹介されています。
バッテリーのマイナス配線やエンジンへのアース線などは、この場所でフレームにアース接続されます。
端子はボルト固定されますが、塗装があると接続が不安定になるようです。
Webで検索すると、ここの接触が不十分なために電装品の動作が不安定になるとの情報が散見されます。
設計的には、アース接続専用ボルトを使用することで(後述)、塗装が有っても導通確保できるという考えのようです。
しかしそれでは十分な導通が得られない場合があるようなので、塗装を剥がしておくのがお勧めです。
フレームアース接続部への配線端子の復元。
あとはカバー類を戻せば作業終了、のつもりだったのですが思惑通りにいきませんでした。
固定ボルトが締まりません。
ちなみに充電器接続用とグリップヒーター用の配線を追加接続しています。
めねじの状態。
ネジ山が破損しています。
ピンセットで掴んでいるのはネジ山の残骸です。
アース接続専用ボルト。
このボルトは一般的なボルトと異なります。
矢印部付近のねじ山は、ねじ込み時にめねじ内側に食い込むようになっています。
これによって材料同士を電気的に確実に導通させる仕組みです。
ねじ込みにくくなるので、先端は少し細くされています。
このボルトはバッテリー脱着時に必ず脱着されます。
また、電装品を追加する場合、ZZ-R1400/ZX-14Rでは他に適当なアースポイントがありません。
そこでこのボルトのフレームアース接続部へ端子を追加することになりますが、その際もボルトが脱着されます。
脱着が繰り返されると、特殊な先端形状のため、硬くないアルミのめねじが徐々に削られていきます。
また、電装品の追加で挟まれる端子が増えると、ボルトのかかりは浅くなります。
さらにこのボルトのサイズはM6です。
M6のボルトはオーバートルク気味に締め付けられてしまうことが少なくありません。
それらの理由が重なって、最終的にめねじが破損してしまうのです。
端子類は一応留まってはいますが、ボルトは締まっていないのでこのままというわけにはいきません。
めねじを修理しましょう。
続きます。
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アース接続専用ボルトについて調べました。
株式会社トープラ アースボルト
イワタボルト株式会社 アースボルト
先端部形状から判断すると、ZX-14Rで使われているのはトープラ製と推測しています。