定期健康診断は大事です。
毎日健康に生活しているように思っていても、
定期健康診断を受けることで、病気の前兆が見つかることもあるでしょう。
今回はまさにそれでした。
私の場合、保管時はバッテリーの放電を防ぐための充電器を常時接続しています。
そのため、バッテリーは新車から5年間未交換ですが、セルの回りは元気です。
なので今回の車検にあたっても、バッテリーを交換するつもりはありませんでした。
次回車検まで、もう2年使おうかな、と考えていました。
しかし、車検時に使用する点検整備記録簿には、
バッテリーの端子の点検項目があるので、点検してみたところ・・・、
ゲッ!
拡大。
マイナス端子周辺が真っ白い粉で覆われています。
一部は石のように硬くなっていました。
Webで調べると、バッテリー液の希硫酸が変化したものらしいです。
ZX-14Rのバッテリーは、フレームに横から挿入するので、
シートを外しても目にすることはできません。
いや~、点検で気付いて良かった。
電圧測定。
白い粉を洗い流し、開放電圧を測定すると13.1Vあります。
電圧だけで判断すれば、少し高めですが異常とは断言できません。
しかし、内部のバッテリー液が減少してしまっているのは明らかです。
バッテリー収納部のパーツ。
トレーと断熱材にまで白い粉が飛散していました。
水洗いで掃除しました。
マイナスのリード線端子。
幸い、端子部には腐食はほとんどありませんでした。
ワイヤブラシで軽く磨き、薄くグリスを塗布。
一旦復元。
一旦復元しますが、バッテリーが異常なのは間違いないので、
後日交換することにします。
相手は1400ccの巨漢、バッテリーが上がってからの押しがけは、
あまり考えたくありません。
というか、押しがけ出来るのかな???
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用意した新品バッテリー。
純正と同じ、古河電池製。
信頼のMADE IN JAPANです。
封口シール取り外し。
電解液注入。
電解液は希硫酸、取扱い注意です。
電圧測定。
満充電状態は12.9~13.0V位なので、気持ち低めです。
このまま使えなくもないのですが、充電することにします。
というのは、以下の理由のためです。
バッテリー付属の取扱説明書より、
「バッテリーに電解液を注液した後や、注液後の保管が長引いた場合、
あるいは長期間車両を使用しなかったときやバッテリーがあがってしまった場合は、
充電器の取扱説明書に従って充電を実施してください。」
ZX-14Rのサービスマニュアルより、
「初めて使用するシール形バッテリは、初充電をする必要がある。」
古河電池とカワサキがこのように書いているので、
電解液注液後、充電はやはりしておいたほうが良さそうです。
後々の寿命に差が出てくるようです。
充電。
この充電器は制御が単純です。
そこで念のため、テスターで電流を測定し、過電流になっていないか確認しています。
充電開始直後で約0.8Aでした。
推奨充電電流1.4Aに対して十分低いので、バッテリーを傷める恐れはありません。
電流は、充電が進むにつれて徐々に下がります。
一晩充電しました。
一晩充電後。
約12.9V、満充電です。
電圧の測定は充電器を取り外した後、30分以上経ってから行う必要があります。
実際に測ってみると分かりますが、充電器取り外し直後は電圧が高めになっているので、
正しい測定値が得られません。
ターミナルへの反割りチューブ挿入。
電装品追加で、ターミナルに丸端子を追加接続していると、
ボルトがナットを拾いにくくなります。
この工夫をしておくと、ナットが持ち上がっているので、
ボルトがナットにねじ込みやすいです。
Webで知ったこの工夫、考えた人は賢いです。
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新旧バッテリー。
新しいバッテリーも車検2回、4年位はもってほしいです。
ターミナル比較。
中央手前が、粉を吹いた古いバッテリーのターミナルです。
掃除してから2週間、早くもまた粉が付着しています。
さらによく観察すると、少し傾いています。
右奥の新品バッテリーのターミナルは当然ですが傾いていません。
おそらく内部がおかしなことになっていそうです。
分解してみたいところですが、バッテリー液は希硫酸、電極は鉛です。
色々面倒なことになりそうなので、分解はやめておきます。
新品バッテリーの装着。
日付を書いておきました。
古いバッテリーの電圧測定。
2週間前よりさらに上昇していて、約13.3Vもありました。
満充電でも約13.0Vなので、高すぎます。
異常です。
このまま使い続けていたら、突然寿命を迎えていたかもしれませんね。