バッテリー点検・交換 2017/8

定期健康診断は大事です。

毎日健康に生活しているように思っていても、

定期健康診断を受けることで、病気の前兆が見つかることもあるでしょう。

今回はまさにそれでした。

私の場合、保管時はバッテリーの放電を防ぐための充電器を常時接続しています。

そのため、バッテリーは新車から5年間未交換ですが、セルの回りは元気です。

なので今回の車検にあたっても、バッテリーを交換するつもりはありませんでした。

次回車検まで、もう2年使おうかな、と考えていました。

しかし、車検時に使用する点検整備記録簿には、

バッテリーの端子の点検項目があるので、点検してみたところ・・・、

ゲッ!

拡大。

マイナス端子周辺が真っ白い粉で覆われています。

一部は石のように硬くなっていました。

Webで調べると、バッテリー液の希硫酸が変化したものらしいです。

ZX-14Rのバッテリーは、フレームに横から挿入するので、

シートを外しても目にすることはできません。

いや~、点検で気付いて良かった。

電圧測定。

白い粉を洗い流し、開放電圧を測定すると13.1Vあります。

電圧だけで判断すれば、少し高めですが異常とは断言できません。

しかし、内部のバッテリー液が減少してしまっているのは明らかです。

バッテリー収納部のパーツ。

トレーと断熱材にまで白い粉が飛散していました。

水洗いで掃除しました。

マイナスのリード線端子。

幸い、端子部には腐食はほとんどありませんでした。

ワイヤブラシで軽く磨き、薄くグリスを塗布。

一旦復元。

一旦復元しますが、バッテリーが異常なのは間違いないので、

後日交換することにします。

相手は1400ccの巨漢、バッテリーが上がってからの押しがけは、

あまり考えたくありません。

というか、押しがけ出来るのかな???

用意した新品バッテリー。

純正と同じ、古河電池製。

信頼のMADE IN JAPANです。

封口シール取り外し。

電解液注入。

電解液は希硫酸、取扱い注意です。

電圧測定。

満充電状態は12.9~13.0V位なので、気持ち低めです。

このまま使えなくもないのですが、充電することにします。

というのは、以下の理由のためです。

バッテリー付属の取扱説明書より、

バッテリーに電解液を注液した後や、注液後の保管が長引いた場合、

あるいは長期間車両を使用しなかったときやバッテリーがあがってしまった場合は、

充電器の取扱説明書に従って充電を実施してください。

ZX-14Rのサービスマニュアルより、

初めて使用するシール形バッテリは、初充電をする必要がある。

古河電池とカワサキがこのように書いているので、

電解液注液後、充電はやはりしておいたほうが良さそうです。

後々の寿命に差が出てくるようです。

充電。

この充電器は制御が単純です。

そこで念のため、テスターで電流を測定し、過電流になっていないか確認しています。

充電開始直後で約0.8Aでした。

推奨充電電流1.4Aに対して十分低いので、バッテリーを傷める恐れはありません。

電流は、充電が進むにつれて徐々に下がります。

一晩充電しました。

一晩充電後。

約12.9V、満充電です。

電圧の測定は充電器を取り外した後、30分以上経ってから行う必要があります。

実際に測ってみると分かりますが、充電器取り外し直後は電圧が高めになっているので、

正しい測定値が得られません。

ターミナルへの反割りチューブ挿入。

電装品追加で、ターミナルに丸端子を追加接続していると、

ボルトがナットを拾いにくくなります。

この工夫をしておくと、ナットが持ち上がっているので、

ボルトがナットにねじ込みやすいです。

Webで知ったこの工夫、考えた人は賢いです。

新旧バッテリー。

新しいバッテリーも車検2回、4年位はもってほしいです。

ターミナル比較。

中央手前が、粉を吹いた古いバッテリーのターミナルです。

掃除してから2週間、早くもまた粉が付着しています。

さらによく観察すると、少し傾いています。

右奥の新品バッテリーのターミナルは当然ですが傾いていません。

おそらく内部がおかしなことになっていそうです。

分解してみたいところですが、バッテリー液は希硫酸、電極は鉛です。

色々面倒なことになりそうなので、分解はやめておきます。

新品バッテリーの装着。

日付を書いておきました。

古いバッテリーの電圧測定。

2週間前よりさらに上昇していて、約13.3Vもありました。

満充電でも約13.0Vなので、高すぎます。

異常です。

このまま使い続けていたら、突然寿命を迎えていたかもしれませんね。