ヘッドカバーオイル漏れ修理 分解 2021/2

圧倒的なパワー、高い安定性、長距離巡航でも疲れない快適性、堂々とした力強いデザイン。

ZX-14Rをとても気に入っています。

当分乗り続けたいと思っています。

しかし、モノコックフレームゆえの整備性の悪さには閉口します。

今回行ったヘッドカバーからのオイル漏れ修理は大変でした。

ヘッドカバーガスケットを交換したわけですが、カバーを外すまでの前後の作業が一苦労でした。

ラジエターをずらし、スロットルボディを外し、それらをまた復元し。

部品脱着の多さに加えて、狭いスペースでの作業も強いられます。

自分で作業される方は気合を入れてどうぞ。

ヘッドカバーを外すと、バルブクリアランスの測定点検ができるので合わせて行いました。

また、スロットルボディの清掃も行いました。

カウル取り外し後。

毎度お馴染みの?カウル取り外しから作業はスタートです。

ネジが多いので電動ドライバーを使うと楽ができます。

オイル漏れ。

こりゃヒドイ。

2ヶ月ほど前に気が付いたときはまだエキパイのフランジに付着している程度でした。

しかしさらに悪化していて、エキパイの途中まで垂れてきていました。

走っていたら、白煙を上げていたかも。

リザーバータンク取り外し後。

目指すヘッドカバーは奥の方、どんどん部品を外していきます。

部品が入り組んでいるので、色々な角度から写真を撮っておくと復元時に迷いません。

実は今回、復元時にホースや配線の取り回しで少々迷いました。

スロットルワイヤーの取り外し。

引き側、戻し側が分かりやすいよう、取り外し前に目印をつけておきました。

サブフレームの取り外し。

固定ボルトには緩み止めが塗られているので、簡単には緩みません。

ラチェットハンドルを使って緩めます。

スロットルワイヤーの取り外しはこの後の順番の方が楽でした。

サブフレーム取り外し後。

メインハーネスはカプラーを引き抜いて逃がしておきます。

ヘッドカバーからのオイル漏れ箇所。

エンジン左前です。

エンジンは前傾して搭載されていて、車体はサイドスタンド駐車時に左側に傾いています。

そのためこの部分が一番低く、常にオイルに浸かっているので漏れやすいようです。

右側の分解。

これはエンジンとカウルの隙間を埋めるゴム製カバーです。

こちらもハーネスやパイプの位置を写真で記録しておくと復元が楽です。

プラグキャップ引き抜き。

あくまで私の方法ですが、マイナスドライバーを矢印の位置に差し込んでこじって持ち上げて外します。

本当は手で掴んで外せれば良いのですが、とても無理です。

握力の強い人なら、滑りにくい手袋を付けて、グリグリ回しながら引き抜けば手でも外せるのかな?

エアーサクションバルブカバーの取り外し。

ヘッドカバーに取り付けられているので外しますが、固定ボルト周りはスペースがありません。

ボルトには緩み止めも塗られているので、工具で最初だけ緩めてその後は手で緩めることもできません。

差込角1/4インチ(6.3mm)サイズの小型ラチェットを使いましたが、これがないと大変です。

取り外したエアーサクションバルブカバーとエアースイッチバルブ。

カバー内側はカーボンで汚れていましたが、エンジン性能には影響しないはずなのでそのまま復元しました。

ヘッドカバー固定ボルトの取り外し。

やっぱり狭い、とにかく狭い。

小型ラチェットを活用してボルト6本を外します。

これでカバーが取り外せる、と思いましたが無理でした。

ラジエターカバーのステーが干渉してしまうからです。

そこで仕方なく、

ラジエターをずらします。

ラジエターカバーのステーを逃がすには、ラジエターカバーを逃がさなければなりません。

ラジエターカバーを逃がすには、ラジエターをずらさなければならないのです。

ヘッドカバーを外すときのサービスマニュアル記載の手順は、ラジエターを外すことが指示されています。

ラジエターを外すにはクーラントの抜き取りが必要です。

ずらすだけで済ませているので楽をしているわけですが、面倒なことには違いありません。

さてこれでヘッドカバーを外せる、と思ったのですがまだ無理でした。

後側、スロットルボディが干渉してしまい、どうしても外せません。

仕方ないのでスロットルボディも外します。

スロットルボディの取り外し準備。

タンクを持ち上げ、エアクリーナーボックスを兼ねるフレームの上側のカバーを外します。

ここのカバーを取り外すのは、セカンダリーバルブの取り外し以来です。

ダクトのクランプを緩めます。

ダクトの取り外し。

残るダクトとグロメットをまとめて取り外し。

ダクト、グロメット取り外し後。

エンジン側のクランプを緩めます。

燃料ホースの取り外し。

スロットルボディを外すには、燃料ホースを外さなければなりません。

しかしスロットルボディ側は狭くて手を入れて取り外しができません。

そこでタンク側を一旦外しました。

ガソリンが少し漏れるのでウエスで受けます。

スロットルボディの引き出し。

この状態で一度止め、燃料ホースを取り外した後で車体から完全に抜き取ります。

写真はありませんが、カプラー2個も外しています。

スロットルボディ取り外し後。

吸気ポート内に異物を落とすとエライことになるので、すぐにウエスで塞いでおきます。

数年前、R1-Zでサークリップを落として大変なことになったのは苦い経験です。

経験値が上がって用心するようになったという意味では良い経験でしたが。

R1-Z(その16・・・エンジンフルオーバーホール やらかしていた・・・(x_x;))

これでようやくヘッドカバーが外せます。

サービスマニュアルでは、ヘッドカバーを外すときはラジエターだけでなく

スロットルボディも外す指示になっています。

今回、まずはそれに従わずにチャレンジしてみたのですが、スロットルボディを外さずには無理でした。

ヘッドカバーの取り外し、バルブクリアランス測定などに続きます。