2020/11/23掲載
※製作したのは2020/8頃ですが、最近ようやく使用例の写真を撮影したので公開します。
お盆休みになりました。
しかし連日猛暑です。
走りに出たら人間がオーバーヒートして故障しそうなので、室内で小物作りをしました。
作ったのは、ZX-14Rの電装部品の点検測定に使うアダプターです。
カワサキから特殊工具として販売されていますが、安くありません。
仕組みとしては簡単なので自作してみることにしました。
通販で購入した部品。
二輪・四輪車用電材を通信販売している「配線コム」から購入しました。
入手しにくいコネクターなどが購入出来るのは便利です。
コネクター。
矢崎総業のSSDコネクターというものです。
スロットルポジションセンサーのコネクタがこれです。
完成。
ギボシ端子も圧着して出来上がりです。
スロットルポジションセンサーの抵抗値、出力電圧の点検に使用します。
カワサキ純正の品番は57001-1538で、税込価格で2860円です。
自作にかかった部品代は1500円位だったので、1000円ちょっと節約できました。
しかし何より私にとっては、自分で作るのが楽しいのです。
使用例。
メインスロットルポジションセンサーとハーネスの間に割り込ませて、出力電圧の測定中です。
サービスマニュアルによると標準値は0.63~0.65Vです。
標準値からは下回っていますがその差はわずかで、特に不具合は感じていないので問題ありません。
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もう1つ作った物。
カワサキでは「計測アダプタ」と呼んでいるものです。
純正だと品番は57001-1700、税込み価格は8371円と高いです。
構造。
電線を圧着したコネクター端子を、熱収縮チューブで絶縁してあります。
分岐させたギボシ端子にはテスターなどを接続して、電圧や抵抗値の点検に使います。
・・・作ってから気付いたのですが、これでは不十分です。
090型という2.3mm幅の端子を使ったのですが、
もっと幅の狭い端子を使っているコネクターには接続できません。
ZX-14Rの場合、048型(1.2mm幅)、070型(1.8mm幅)などもっと細い端子のコネクターも使われています。
どうも純正品は端子の幅の大・小で各4本、合計8本でセットになっているようです。
そこで、オス端子を細いものに交換することにしました。
オス端子の交換。
手前が交換した幅の狭い端子で、048型(1.2mm幅)です。
使用例。
転倒センサーの動作を確認してみます。
センサーとハーネスの間に割り込ませ、テスターを接続します。
通常時の出力電圧。
センサーの傾きが小さいときは約4Vが出力されています。
転倒検出時。
センサーが大きく傾くと、出力電圧は約1Vになります。
ECUはこの信号を元にエンジンを停止させます。
ちなみに転倒センサーが働いてエンジンが停止した後、エンジンを再始動させるには、
一旦イグニッションスイッチをオフにして再度オンにする操作が必要です。
これは知っていました。
しかし今回試してみて気付いたのですが、この操作をしない場合、エンジンはかからないもののセルだけは回ります。
転倒後はたいてい焦っています。
その操作をせずにセルを回してもエンジンがかからず、「どこか壊しちゃったか!?」とますます焦りそうです。
ずっこけたら落ち着いてイグニッションスイッチを一旦オフにしましょう。