TL125 その8 キックペダル・他

このページのタイトルは一旦「キックペダル・他」としていますが、

細かい整備内容はここにまとめて載せていくことにします。

キックペダルの分解清掃。

グリスが固まってしまって戻りが悪いので整備しましょう。

分解して洗浄します。

新車当時?のグリスが固まっていました。

組立て。

摺動部にグリスを塗りながら組立てます。

はみ出たグリスは役に立たず、汚れを呼ぶだけなので拭き取ります。

整備の結果、軽く戻るようになりました。

チェーンカバーの修正。

チェーンカバーは反ってきていてタイヤに干渉していました。

矢印部の傷はタイヤ側面と干渉してできたものです。

割れは無く、白化もしていないので交換してしまうのにはもったいない、ということで修正してみます。

もっとも、新品が購入できるかは分からないのですが。

ヒートガンで温めておき、手で曲げ戻します。

修正前(左)と修正後(右)。

フロント側から見た状態です。

手は2本しかないので作業中の写真は勘弁を。

元の正しい状態が分からないのですが、タイヤから逃げる方向へ修正しました。

しばらく放置するとまた少し戻ってしまいそうです。

しばらく様子をみましょう。

全体の状態。

熱したせいで黒さも回復して綺麗になりました。

ガスバーナーなどでも出来なくはない作業だと思いますが、

一歩間違うと溶かしたり燃やしたりしてしまうので、ヒートガンの使用が安全だと思います。

タンデムステップ。

スイングアームの整備時に取外しました。

片側は何かに引っ掛けたらしく、ステーが曲がってしまっています。

割ピンも剪断されかかっていました。

お掃除しつつ修正しましょう。

分解・部品洗浄完了。

ステーの曲がりは修正します。

完成。

グリスアップしながら組立てました。

ステップの分解洗浄。

タンデムステップに続いて、(タンデム用でない)ステップも整備します。

このバイク、あちこちにスプレーグリスを吹いたようで、グリスが固まっています。

特にここはコテコテにグリスが固まっていたので念入りに洗います。

仮組み。

左側のステップは歪んでしまっていました。

前方向からの力が加わった場合、ステップは倒れて逃げてくれますが、

どうやら後方向からの力で曲がったようです。

曲げ戻そうと試行錯誤しましたが、相当強い力を加えないと戻らないようで断念しました。

実用上は問題ないレベルですが、出来れば曲げ戻したかったなあ。

車体への取付け。

グリスを塗って、新品の割ピンでピンを固定します。

取付け状態。

先に整備したタンデムステップと合わせて復元しました。

グリップの交換。

磨り減っているグリップを交換します。

写真は車両と一緒にオーナーから預った新品のグリップです。

交換を予定していたため、新品のグリップを購入していたそうです。

グリップに付属していた伝票。

受注日は011019・・・2001年10月19日!?

今は2015年です。購入から14年も経過していました!

ただ、未開封だったせいもあってかグリップそのものに問題はありませんでした。

グリップの取外し。

グリップとハンドルバーの間に隙間をつくり、

パーツクリーナーを流し込んで接着剤を剥がします。

556などの浸透潤滑剤でも剥がすことはできますが、

油分が残ると接着が不完全になるのでパーツクリーナーを使った方が良いでしょう。

取外し完了。

スロットル側も同じように剥がします。

接着剤の塗布。

薄く均一に塗ります。

古い接着剤は、盛り上がりがなければ無理に取らなくても問題ありません。

この接着剤、デイトナからグリップ用接着剤として販売されているものですが、

ご覧の通りコニシボンドの汎用接着剤です。

新旧のグリップの比較。

新しいグリップは、塗布した接着剤を潤滑に利用して押し込みます。

グリップ側の入り口にも少し接着剤を塗っておくと簡単に入ります。

スロットル側のハンドルバーの潤滑。

スロットルパイプを復元する前に、ハンドルバーに薄くグリスを塗っておきます。

塗りすぎると逆に動きが悪くなるのでごく薄く塗ります。

スロットル側の復元完了。

少し動きが悪いので、別途スロットルワイヤーを清掃、潤滑することにします。

ブレーキワイヤー、クラッチワイヤーもまとめて作業しましょう。

シフトリンクの整備。

洗浄のために一旦分解します。

片側のピローボールのゴムブーツは破れてしまっていました。

左足のつま先が接触しやすいので仕方ないところです。

洗浄。

灯油に浸けて洗います。

チェーンも一緒に洗いました。

組立て。

ピローボールにはグリスをしっかり押し込んでおきます。

ゴムカバーは新品に交換。

カバーの取付け。

矢印部に隙間ができないように注意して取付けます。

隙間があるとグリスが流出しやすくなってしまいます。

写真左側のシャフトは結構摩耗してしまっています。

潤滑が失われてしまっていたためです。

ブレーキペダル側にはオイルシールが入っていてグリスが保持されやすくなっているのですが、

何故かシフトペダル側にはオイルシールは入るように設計されていません。

両方にオイルシールを入れて欲しかったなあ。

完成。