シリンダーヘッドとシリンダーは内燃機加工業者へ加工を依頼しました。
ところが、加工が完了して返送されてきたものの、シリンダーヘッドには問題がありました。
仕方ないので、ヘッドは再度業者へ再送、再加工を依頼しました。
一方、シリンダーのボーリング加工は問題がなかったので、先行してエンジン組立て作業を進めます。
ピストンリングの合口隙間測定準備。
基準内に収まっているか測定確認します。
水平にピストンリングを挿入するために、ピストンの頭で押し込みます。
合口隙間測定。
合口にシクネスゲージを挿入して測定します。
以下は測定結果です。
青字は標準値内、赤字は標準値外です。
オイルリングの合口が広めですが、妥協できるレベルでした。
ピストンリング合口隙間測定結果(単位:mm)
ピストンの点検。
バリやカエリがないか手で触って確認します。
手は優秀なセンサーです。
オイルリング比較。
左は元のエンジンのピストンに装着されていたもの、
右は今回用意したもので(0.5mmオーバーサイズ)、現代のバイクと同じ3ピースになっています。
オイル消費が減ることを期待。
ピストンリングのセット。
まずはオイルリングから。
エキスパンダーをセットした後、上下2本のオイルリングをセットします。
セカンド、トップリングのセット。
折らないように慎重に拡げてセットします。
トップリングとセカンドリングの断面。
メッキ有り、面取りしてあるのがトップリング、
メッキ無し、面取りなしがセカンドリングです。
刻印を上面に向けてセットするのも忘れずに。
ピストンリングとリング溝隙間測定。
ピストンリングをセットした後、リングとリング溝の隙間を測定しておきます。
全て標準値内で合格。
ピストンリングとリング溝隙間測定結果(単位:mm)
ピストンピンの挿入確認。
ガタ無くスムースに入るか確認しておきます。
引っ掛かるようなら、バリなどがないかチェックします。
サークリップのセット。
ピストンをコンロッドに組み付ける前に、あらかじめ片側のサークリップをピストンに組んでおきます。
外れにくいように、サークリップの開口部はピン穴の切り欠きと反対位置にしておきます。
組込み準備が完了したピストン。
下準備ができました。
次はコンロッドに組み付け、シリンダーへ挿入します。