CL125 その89 ピストン組込み準備

シリンダーヘッドとシリンダーは内燃機加工業者へ加工を依頼しました。

ところが、加工が完了して返送されてきたものの、シリンダーヘッドには問題がありました

仕方ないので、ヘッドは再度業者へ再送、再加工を依頼しました。

一方、シリンダーのボーリング加工は問題がなかったので、先行してエンジン組立て作業を進めます。

ピストンリングの合口隙間測定準備。

基準内に収まっているか測定確認します。

水平にピストンリングを挿入するために、ピストンの頭で押し込みます。

合口隙間測定。

合口にシクネスゲージを挿入して測定します。

以下は測定結果です。

青字は標準値内、赤字は標準値外です。

オイルリングの合口が広めですが、妥協できるレベルでした。

ピストンリング合口隙間測定結果(単位:mm)

ピストンの点検。

バリやカエリがないか手で触って確認します。

手は優秀なセンサーです。

オイルリング比較。

左は元のエンジンのピストンに装着されていたもの、

右は今回用意したもので(0.5mmオーバーサイズ)、現代のバイクと同じ3ピースになっています。

オイル消費が減ることを期待。

ピストンリングのセット。

まずはオイルリングから。

エキスパンダーをセットした後、上下2本のオイルリングをセットします。

セカンド、トップリングのセット。

折らないように慎重に拡げてセットします。

トップリングとセカンドリングの断面。

メッキ有り、面取りしてあるのがトップリング、

メッキ無し、面取りなしがセカンドリングです。

刻印を上面に向けてセットするのも忘れずに。

ピストンリングとリング溝隙間測定。

ピストンリングをセットした後、リングとリング溝の隙間を測定しておきます。

全て標準値内で合格。

ピストンリングとリング溝隙間測定結果(単位:mm)

ピストンピンの挿入確認。

ガタ無くスムースに入るか確認しておきます。

引っ掛かるようなら、バリなどがないかチェックします。

サークリップのセット。

ピストンをコンロッドに組み付ける前に、あらかじめ片側のサークリップをピストンに組んでおきます。

外れにくいように、サークリップの開口部はピン穴の切り欠きと反対位置にしておきます。

組込み準備が完了したピストン。

下準備ができました。

次はコンロッドに組み付け、シリンダーへ挿入します。