電力を機械的な動きに変換する機構は、アクチュエーターと呼ばれます。
ECUからの電気信号でモーターを回し、サブスロットルバルブを動かすのが、
サブスロットルバルブアクチュエーターです。
スロットルボディからのサブスロットルバルブアクチュエーター(以下アクチュエーター)の取り外し。
ボルト2本で固定されています。
接続部はOリングで防水されています。
取り外したアクチュエーター。
これは表側です。
モーターが入っていると思われる四角い部分が特徴的です。
裏側。
じっくり見ると、シャフト接続部の右側がメッシュになっています。
メッシュ部拡大。
メッシュ状のシートのような物が貼ってあります。
この下にはケース内部へつながる直径3mmほどの穴がありました。
穴は通気口と思われ、メッシュはそのカバーのようです。
通気口を設けている理由を私なりに推測してみました。
ケースの内部にはモーターが入っているので、防水しなけれなりません。
しかし完全密閉すると、温度変化で内部の空気が膨張、収縮し、
ケースを歪ませてアクチュエーターとしての動作を妨げてしまうので、それを防ぐ?
ただし、ケースはガラス繊維の入った樹脂で成型された丈夫な物です。
空気の膨張、収縮がそこまで影響を与えるかどうか。
これも設計された方に、その意図を尋ねてみたいところです。
ケースの分解。
スロットルバルブシャフトの駆動機構。
左側のモーターが、中間歯車を介して扇型の歯車を回します。
扇型の歯車は、接続されているスロットルバルブシャフトを回す仕組みです。
モーターの分解。
ステッピングモーターでした。
モーターというと、電流を流すとビューンと回る物を真っ先にイメージします。
バイクだとセルモーターがそうです。
しかし、ステッピングモーターは、細かく角度単位で制御が可能なモーターです。
ECUからの電気で、サブスロットルバルブを細かく開閉します。
ケース外周のシール。
モーターは浸水すれば故障してしまうので、しっかり防水されています。
モーター配線のコネクター。
防水型のコネクターです。
接続部外周にシールが入っています。
コネクターのターミナル(電極)。
1本引き抜いています。
それぞれのターミナルにも防水のためのシールが入っています。
非防水のコネクターでは、ターミナルの挿入穴にテスターのピンを入れて接触させて、
電圧測定や導通チェックができました。
しかし防水型のコネクターではピンが入らないのでそれができません。
そのため測定用のハーネスが必要になる場合があり、バイクメーカーから販売もされています。
電線の保護チューブを固定する結束バンド。
ツメが金属板になっていました。
珍しいです。
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Ninja250Rのサブスロットルバルブを除去してしまったらどうなるだろう?
私のZX-14Rにもサブスロットルバルブは装備されていましたが、除去しました。
その結果、トルクがアップ、アクセルレスポンス改善、渋滞走行中の極低速の発進時のエンストも解消、
ということで良い事ずくめと私は感じています。
サブスロットルバルブの除去は、ZX-14Rでは定番の改造なのですが、
Ninja250Rでの除去の例はWebで見つけることができませんでした。
除去したらどうなるのか興味はつきません。
たくさん売れたバイクなので、除去の例がWebで見付かっても良さそうなのですが。