虫垂炎(盲腸)入院日記

2016年8月、虫垂炎、いわゆる盲腸で入院、手術をしました。

バイクのネタではありませんが、記録も兼ねて書き留めておきます。

手術前の説明では、症状が軽ければ2泊3日での退院も可能、とのことでした。

しかし開腹してみたところ、虫垂が壊死してしまっていて、破ける寸前だったそうです。

そのため、虫垂の付け根まで大きめに切り取って縫合、それだけでは強度が出ないので、

「結腸垂」という内臓脂肪の一部を被せるように処置したそうです。

手術時間も当初予定の1時間ではなく3時間程度かかりました。

手術後は「ドレーン」と呼ばれる排泄管が3日間患部に挿入されていました。

患部から膿などが発生しないかをチェックするためのものだそうです。

また、入院期間中はずっと抗生剤の点滴を受けていました。

結局、8月2日に病院に入ってから、退院したのは8月9日で、1週間の入院となりました。

担当されたドクター、看護師、関係者の皆様、家族には大変感謝です。

また、自宅に迎えに来たタクシーの運転手さん、大変アグレッシブな走りでした。

ほとんど赤信号に変わりかかっている交差点に容赦なく突っ込み、短時間で到着できました。

振動で腹がますます痛かったですが・・・。

以下は記録です。

2016年8月2日

朝はいつも通りに出勤。

昼食はいつも通り社員食堂で食べた。

15時位から腹痛、徐々に痛くなる。

20時頃帰宅、夕飯はとても食べられず、しばらく横になるが、一向に改善しない。

痛い場所はみぞおちの辺りだったり、右脇腹だったり、

腰のあたりだったりとコロコロ変わる。

21時頃、タクシーで松本城近くの夜間急病センターに行って受診。

待合中も痛くて座っていられず、待合室をウロウロする。

検温したところ微熱(37.1℃)、吐き気も出てきた。

血液検査と触診の結果から虫垂炎の確率80パーセントと診断される。

22時頃、紹介状を書いてもらい、相澤病院の救急救命センターにまたタクシーで移動。

23時頃、初回の診察。問診と触診。やはり虫垂炎の可能性が高いのでCTを撮ることになる。

虫垂炎だと多分手術になるので、家族を呼んでおいてほしいと依頼される。

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8月3日

深夜、妻と娘が到着。

造影剤を点滴してCTを撮る。虫垂炎確定。

通常は大きくても直径6mm程度の虫垂が16mm位に腫れているとのこと。

医師の説明では、手術ではなく薬でちらす方法もあるが、

1年以内に35%の人が再発してしまうため、すすめられないとのこと。

手術について色々説明を受けて承諾のサインをし、未明の3時50分から手術開始。

全身麻酔は10秒ほどで効いて意識喪失・・・。

・・・眩しい、暑い、息苦しい、喉が痛い(麻酔のために気管に管を挿入していたため)。

ああ、良かった、死んではいないらしい・・・麻酔から覚めた!7時位だった。

想定より症状が悪く、手術には3時間ほどかかったらしい。

お腹からパイプが飛び出てる!患部のチェック用の管「ドレーン」とのこと。

麻酔から覚めてしばらくの間の記憶はあいまいです。

15時頃HCUから外科病棟4階の4人部屋へ引っ越し。眺めが良い部屋だったのでちょっと嬉しい。

患部。

写真左が頭の方向です。

透明なテープが貼ってある場所が切開された場所です。

大腸の縫合場所も含め、溶ける糸で縫合しているので、

抜糸の必要はないそうです。

切開された場所とは別にドレーン用の穴があってドレーンが貫通しています。

・・・お腹、引っ込めなきゃいけませんね。メタボです。

左上の丸印は、患部の左右を間違えないためのマーキング。

4階の病室からの眺め。松本市の南側が見えます。

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8月4日

午前中にレントゲン撮影。

夜から重湯の食事がでる。重湯とはいえ、食べられるのは嬉しい。

重湯って、障子を貼る糊みたい。

咳をすると痛い!くしゃみをするととても痛い!!

夕食。重湯です。

実はもう30年以上前になりますが、小学校2年か3年の時に風邪をこじらせて?脱水症状になり、

1週間程度入院したことがあります。重湯を食べる(飲むと表すべきかも)のはその時以来。

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8月5日

前日とあまり変化なし。

明日、血液検査で異常がなければドレンパイプを抜けるそうだ。

日中あまり寝ていると夜眠れなくなるので出来るだけ起きているようにする。

病室の廊下にて。

腕に点滴、腹にドレーンとキャッチタンク。

いかにも病人です。

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8月6日

朝食からお粥に変更!

シシャモ、タマゴ焼き、キュウリとワカメの和え物着き。味噌汁もエノキとネギの具入り。

血液検査の結果、異常なしと言うことで、10時頃にドレンパイプ抜き取り。

見せてもらったところ、体内に20センチメートル以上入ってた!

ただのパイプに見えていましたが、実は細かいパイプの集合になっていて、

毛細管現象で吸い上げる原理だそうです。

抜くときの痛みはほとんどありませんでした。

パイプが貫通していた穴、というか切れ込みは、自然に塞がるそうなので、縫合は不要だそうです。

朝食。主食が粥なこと以外は普通の内容です。

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8月7日

退屈。定期的な抗生剤の点滴を継続中。

屋上に着陸寸前のヘリコプター。

入院中の相澤病院は長野県中部の大きな病院です。

1日に1、2回、ヘリコプターによる患者搬送がありました。

壁面の酸素取り出し口と吸引口。

愛車と同じ、カワサキ製です。

結構色んな物を作ってるんですね。

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8月8日

午前中に血液検査。14時に最後の抗生剤点滴。

16時過ぎに担当医から説明、翌日午前の退院決定!ヨカッタ!

パソコンを見ながら手術前の状態、手術の処置内容、今後の注意などの説明を受けました。

摘出した虫垂の写真を見せてもらったところ、黒く壊死してました。

ただ、病理検査の検査は問題がないとのことでした。

まれに違う病気が潜んでいることがあるので、検査するそうです。

何を食べても問題ないが、しばらく激しい運動や、重い物を持つのは禁止。

アルコールは1ヶ月禁止!エエッ、本当ですかっ(涙)

お腹に力を入れられないので、しばらくバイクも無理そうです。

虫垂炎になる原因を尋ねてみましたが、現代の医学でもよく分かっていないそうです。

17時にシャワーを浴びてヒゲも剃りました。さっぱりして生き返った!

今日は天皇陛下の「お気持ち表明」がありました。ブラジルリオオリンピックも開催中。

点滴中の抗生剤。

点滴の針って、太くて刺すときに痛いので嫌いです。

うまく血管に刺さらず、刺し直すこともあるし。

入院中、合計3回失敗があって刺し直しました。イダダ!

病院1階にあるコンビニ。

入院中の自分にとっては、オアシスのような存在です。

2階にある図書コーナーもよく利用しました。

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8月9日

退院!

薬剤師が来て、痛み止めの薬を処方してもらう。

請求書も届けられたので、支払い処理。

最後に看護士から退院後の注意をもう一度説明された後、無事に退院しました。

請求書。3割負担で199,009円也。

いくらか後で還付されるとはいえ、中古の原付位は買える金額でした。

妻に買ってきてもらったバイク整備雑誌「モト・メンテナンス」と新聞。

退屈なので買ってきてもらいました。

この雑誌、バイク整備を始めた頃は毎号読んでました。

久々にしっかり読んでみましたが、もうあまり役に立つ内容はありませんでした。

私もだいぶ経験を積んだかな。

新聞は前日の天皇陛下のお気持ち表明が一面記事でした。

退院前のベッド。

4人部屋の窓側でした。

向かい側のTさん、色々お話できて楽しかったです。一足先に退院します。

ちなみにTさん、他の医療機関での腸の内視鏡検査中、内視鏡で腸を破かれてしまった!そうです。

救急車でこの病院へ搬送されてきて、緊急手術したそうです・・・。

虫垂炎の原因はよく分かっていないことは前述しましたが、前兆のようなものは実はありました。

10日ほど前の7月末、同じような腹痛があったのですが、我慢して乗り切っていたのです。

その時は痛みが一旦引いてしまったのですが、その時に既に始まっていたのかもしれません。

急に虫垂が壊死するとも思えませんし。

また、車の運転中になんとも言えない違和感を感じていました。

虫垂炎を発症すると、発熱を伴うことが多いので、痛みは引いても熱が出ていたのではと考えています。

看護師さん曰く、比較的若い人は(若くもないけど)、

「痛みを我慢して、悪化させてから来る方が多いのよね~」と言ってました。

最初の痛みの時に受診していればもっと短期間の入院で済み、パイプも入れずに済んだかもしれないそうです。

お腹に痛みがあったら早めに受診をどーぞ。

以上、入院日記でした。

・・・続きがありました。

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