TL125 その5-1 クラッチ分解

クラッチが切りきれずニュートラルに入れにくい症状は、オイル交換をしても解消しませんでした。

当然ですがクラッチワイヤーの調整も試していますが変化がありません。

そこで、クラッチを分解点検します。

エンジン右側カバー取り外し準備。

クラッチケーブル、キックペダル、キックペダルストッパーを外します。

カバー取り外し開始。

外周のM6のボルトを緩めます。8mmのディープソケットが便利です。

トラブル発生。

カバー固定ボルトを全て外し、カバーを引き抜こうとしましたが・・・、外せません。

フレームのキックペダルストッパー取付け部にカバーが干渉してしまいます。

キックシャフトが貫通しているので、カバーをずらすことも出来ません。

仕方なくエンジンのマウントボルトを緩め、エンジンをパンタジャッキで

持ち上げてずらすことでようやく外せました。

ストッパーの溶接位置がずれているのか、エンジンのマウント位置がずれているのか・・・。

Webで調べてみたところ、同じように干渉している方が2名ほどいました。

ストッパー取付け部を削ったり、私と同じようにエンジンをずらしたりして対処しています。

どうも個体差があって干渉してしまう場合があるようです。

カバー取り外し完了。

ガスケットはエンジン側にきれいに残ってくれました。

再利用できるかな?

オイルフィルターローターの分解。

多くの車種ではエンジン右側カバーを外せば、クラッチを分解できます。

しかしTLの場合、オイルフィルターローターが覆い被さっているので、先に外す必要があります。

まずはオイルフィルターローターのカバーを取り外しますが、

ネジを緩めようとするとローターが回ってしまうので緩めることができません。

そこで割り箸をギアに挟んで回るのを防止します。

この方法、ヤマハの一部車種のサービスマニュアルに載っている方法です。

カバー取り外し完了。

内部にはスラッジが少し堆積していましたが綺麗な状態です。

オイルフィルターローター固定ナット取り外し。

特殊工具(ロックナットレンチ)を使って取り外します。

再度、ギアに割り箸を挟んで回るのを防止します。

一般的な木製の割り箸では噛み砕かれてしまったので、丈夫な竹製の割り箸を短く切ってセットしています。

使用しているロックナットレンチ。

これがないと分解作業が出来ません。

アストロプロダクトで購入した物で、ホンダ純正品ではありませんが、問題なく作業出来ました。

クラッチ分解開始。

ようやくクラッチの分解作業を開始です。

まずはリフタープレートを外します。ボルトを対角に徐々に緩めます。

クラッチスプリング取り外し。

リフタープレートを取り外したら、クラッチスプリングを外します。

クラッチロックナットの取り外し。

ギアを5速に入れ、ブレーキをかけて回り止めにします。

ナットが外れました。

ワッシャーも外します。

クラッチセンター取り外し。

クラッチディスク、フリクションディスク取り外し。

ようやくたどり着きました。

焼けて歪んでいるのを想像していたのですが、意外にも綺麗でした。

後ほどじっくり測定して点検します。

クラッチアウターの状態。

クラッチ板の接触痕はありますが、摩耗はわずかで問題ないレベルです。

摩耗が進んで段付きになるとクラッチが切れない原因になりますが、ここが原因ではないようです。

クラッチを取り外したエンジン。

シフター部も点検しましたが問題ありませんでした。

クラッチの分解が完了しました。

次は分解した部品をじっくり点検します。

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