4年ぶりに、クーラントを交換します。
2年前の前回車検時、交換するか迷いましたが、結局交換しませんでした。
サービスマニュアル指定の交換周期は4年であること、
経験的に2年ではあまり汚れないことが分かっていたためです。
今回はクーラント交換と合わせて、ウォーターポンプからのクーラント漏れの修理も行います。
クーラントの排出。
ウォーターポンプ下部のドレンボルトを外し、ラジエーターキャップを外すと、勢いよく排出されます。
この排出方法、サービスマニュアル指示通りですが、排出されるクーラントの量は
リザーバータンク分を合わせても2.5リットルほどです。
ZX-14Rのクーラント全容量は3.2リットルなので、約0.7リットル、2割ほどが残ることになります。
完全に入れ替える必要はなく、エンジン分解でもしない限りそもそも完全に入れ替えなど出来ません。
しかし残りが少し多く、気持ち悪く感じるので、別の場所からもう少し抜いてみます(後述)。
排出したクーラントは特に汚れも無く、きれいでした。
正直、まだまだ使えそうです。
ウオーターポンプの分解・取り外し。
クーラント交換だけなら不要な作業ですが、クーラント漏れを直すために分解します。
ホースはあらかじめ外しています。
カバーだけ先に外れました。
内部はきれいそのもの。
ウォーターポンプ本体を外そう、と思ったらスプロケットカバーが干渉して外せません。
スプロケットカバーも外します。
取り外したウォーターポンプAssy。
しっかり観察してみます。
クーラントが漏れたと思われる箇所。
漏れたクーラントが固まった痕跡があります。
お掃除完了。
スポンジ研磨剤で磨きました。
ウォーターポンプカバーのパッキンの新旧比較。
左が旧品、右が新品です。
カワサキのパーツカタログ検索で見積もると、
2012~13年式用のパッキンは、自動的に14年式用に変更されます。
ウォーターポンプからのクーラント漏れの対策として、変更されているようです。
旧品はつぶれているので正確な比較はできなかったのですが、
新品(対策品?)は、少し太くなっているようでした。
新品パッキンのセット。
ウォーターポンプ取付け部のOリング。
弾力があり、亀裂もないのでそのまま使います。
ウォータポンプの取り付け。
ウォータポンプのシャフトと、エンジン内部のシャフトの凹凸を合わせます。
クーラントのホース。
新車から7年、まだ目立った硬化などはないので、もうしばらく使えそうです。
10年を経過したら全交換しようかと思います。
ホースの交換をしない場合、ホースバンドは出来るだけ
元の位置に合わせて締めるようにします。
元の位置からずれると、クーラント漏れの原因になることがあります。
復元したウォーターポンプ。
周辺の掃除もしました。
ラジエーターキャップの交換。
圧力を保持できないと困るので、予防措置として新品に交換します。
クーラントが抜け切らない場所。
ウォーターポンプのドレンボルトを抜いても、
構造上、赤線のパイプの部分には、クーラントが残ってしまいます。
そこで、外して残りのクーラントを排出させてみます。
残りクーラントの排出。
細いホースは、水冷オイルクーラーのホースです。
0.4リットルほど抜けました。
これで、全容量3.2リットルに対して、合計2.9リットル抜けました。
約9割抜けたわけで、すっきりしました。
新しいクーラントの注入。
毎回使っているKYKのクーラントです。
ホームセンターで2リットルの原液が800円ほどで売られています。
世の中には、もっと高いクーラントもあります。
しかし私はこれで十分だと考えていて、ずっと愛用しています。
エア抜き後、リザーバータンクに補充。
走るとさらにエアが抜けて減るので、フルレベルまで補充します。
各部から漏れがないことも確認して完了です。
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注意点を追記。
私の場合、クーラント漏れはウォーターポンプのカバーからだったので、パッキン交換で直りました。
しかし気をつけなければならないのは、ウォーターポンプのメカニカルシールから漏れている場合です。
その場合は、下記写真の穴からクーラントが漏れます。
カバーからの漏れのように見えても、実は穴から漏れたクーラントがつたっていったものかもしれません。
この場合は、メカニカルシールの交換が必要になるので、十分に確認を。
ウォーターポンプの小さな穴。
写真ではウォータポンプを上下逆に持っているので、実際の穴位置は下向きになります。
この穴からクーラントが漏れればメカニカルシールの不具合、
オイルが漏れればオイルシールの不具合です。