R1-Z(その43・・・1KTのキャブをオーバーホールして流用する ③組立)

R1-Zに流用するために分解洗浄を行った1KT(TZR250)のキャブですが、

新品のインナーパーツが届いたので組立てます。

インナーパーツ。

以前R1-Zキャブでも使ったキースター(岸田精密工業)製です。

1気筒分3,000円を2気筒分購入して合計6,000円+消費税・送料。

1気筒分のインナーパーツ。

これだけ入って3,000円です。日本製らしいのですが毎度お得過ぎです。

R1-Zキャブにも使用していて品質が問題ないことは分かっていますが、

なぜかこのキットのスタータープランジャーのスプリングは純正より10mmほど短いです(写真左端)。

スターター経路が開き放しでは困るのでスプリングだけは純正を使っています。

セッティングマニュアルとステッカー。

これも付属しています。

組込み開始。

純正部品と比較しながら組込んでいってみます。

順番にルールがあるわけではないですが、

取り付けると出っ張るフロートなどは後回しが良いでしょう。

スロージェットを組込みます。左が純正、右がキースター製です。

純正は酷い腐食で使い物になりません。

使用するドライバーはPB製の厚さ0.8mmのマイナスドライバーです。

厚さはぴったりですが、幅が広くて干渉するので狭く削っています。

スロージェット組込み。

ニードルジェット(メインノズル)とメインジェット。

ニードルジェット挿入。

メインジェット組込み。

ワッシャーを介して締め込むことで、ニードルジェットも固定されます。

フロートバルブとバルブシート。

寸法差はほとんどありませんでした。

バルブシート組込み。

Oリングがねじれたりするのが嫌なので、念のためにOリングにはわずかに

2ストオイルを塗っています。

押さえの固定。

フロートバルブとフロートの組込み。

ピンを軽く叩いて圧入します。

フロートレベルの調整。

オーバーフローを油面を下げて無理矢理直そうとしたのか、

ずいぶんフロートが合わせ面から下げてありました。

指定値に調整。

ドレンスクリュー。

キースター製は真鍮製でネジ溝がマイナスです。

ドレンスクリュー組込み。

フロートパッキン組込み。

スターター経路へつながるパイプの亀裂。

R1-Zキャブでも同様でしたが、このキャブでも亀裂が入っています。

圧入部品の締めしろが大きすぎたのでしょうか?

スターター使用時以外は影響しないので無視します。

フロートチャンバーカバー組込み。

矢印の樹脂パイプをスロージェット部に忘れずに差し込みます。

これで下部の組立て完了です。

スロットルスクリュー比較。

左の1KTキャブの物は手でも回せるようになっていますが、

右のキースター製はR1-Z純正と同じようにドライバー専用です。

1KTはカウルがあるのでドライバーが入らないのかな???

せっかくなので手で回せる1KTの物を使います。

Oリングだけキースター製を使用してねじ込みます。

ニードルの比較。

右のキースター製は表面処理無しです。

ニードルの組込み。

ニードルにEリングを組んだ後、スロットルに差し込んで固定します。

スプリングなどの組込み。

ワイヤーを組み付けるときに外す必要があるので仮組みです。

組立て完了。

パワージェットの流路にはガソリン用2重ホースを、

エアが通る2本のホースは安い透明ガソリンホースです。

ちなみにフロートチャンバーのカバーはドレンパイプが曲がっているのが右側用です。

チョークレバーAssy。

プランジャーとOリングはキースター製パーツに交換しますが、

スプリングは純正をそのまま使います。

なぜかキースター製のスプリングは純正より8mmほど短く、

チョークが戻りきらない可能性があるためです。

R1-Z用のキットでも同じように短く、純正スプリングをそのまま使いました。なんで???

これで車体に組込む準備が出来たわけですが、

R1-Z純正キャブと比較してみることにします。